・ ページ4
いつだったかAは強さを求めるようになった
合気道の道場に通い始めて、あっという間に同世代の男子を超えた
「ゼロをイジメないで!!」
ゼロをイジメていた奴らも全員ボコボコにして一緒に傷だらけになって、エレーナ先生の元に通っていた
以前のAは、高明兄さんによく似た聡明な少女だった
今のAは完全に肉体派
性格も変わってしまった
外交的だった性格が記憶を失っていることもあってか俺とゼロ以外に心を開くことがなかった
後にも心を開いたのは、俺が知っている中では、高明兄さんと俺とゼロ、そして警察学校の仲間たちだけ。
「私は強くなる。強くなって2人を守るよ…私のお父さんとお母さんは死んじゃったんでしょ?」
両親のことを伝えた時、Aはまっすぐとそう言い放った
固い決意。
一度決めたことを曲げないところは変わらなかった…
_____
「…お兄ちゃん?お兄ちゃんって…ヒロだけじゃないの?」
高明兄さんが東京にやって来て、Aと対面した
「A、無理に思い出す必要はない…これから思い出を作っていけばいい」
以前と変わらない兄の言葉にAではなく、俺が泣いてしまった
俺はその時まで思い出させようと躍起になっていた
そうだ…前のAはもういない。
今いるAを愛せばいい。
高明兄さんは連休は必ず東京にやって来た
思い出を紡いで、Aが高明兄さんを兄として認識した時。
「高明…お兄ちゃん…また遊びに来てもいい?」
『高明さん』から『高明お兄ちゃん』
そして、『ヒロ』から『ヒロ兄』
あの時以外、高明兄さんの涙を見ることはなかった
…どうかAがもう二度と『家族』のことを忘れませんように…
あの日の夜、長野で見た流れ星にそう願ったことは忘れない
332人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まめもやし - 明里香さん» ご指摘ありがとうございます。すぐに修正致します…! (6月18日 9時) (レス) @page39 id: b87ba5c8ac (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - カフェ定員じゃなくて、カフェ店員です。 (6月16日 7時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
まめもやし(プロフ) - ふゆなさん» 遅くなってすみません…ありがとうございます! (2022年6月4日 22時) (レス) @page6 id: b87ba5c8ac (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな(プロフ) - 続編おめでとうございます!!、 (2022年5月30日 7時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まめもやし | 作成日時:2022年5月28日 19時