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「風見、諸伏。あの件はどうなった?」
デスクに座り、スーツに身を包み、私を名字で呼ぶ零
本業のお時間ですよっと…
「情報の改ざん完了しました」
「書類はこちらに…」
風見が差し出した書類の束を一瞥して、印を押した彼の目がきらりと光る
「完璧だ、さすがは僕の部下」
隣の風見の顔が嬉しそうに緩んだ
…この人ほんっと零のこと好きだよね…
「これで大方片付いたかな?」
その言葉に肯定の意を表すと、ぐいんと伸びる男性にしては細い腕。
その腕が日本という国の治安を守るために日々暗躍しているなんて、ポアロの常連客たちは一ミリも思っていないだろう
分かっているのはただ1人。
江戸川コナンという奇妙な小学生だけ。
「今日はこれで終わろう…」
「…今夜はあっちのお仕事はないの?」
さっきまで堅苦しく使っていた敬語を崩す
「あっちのお仕事」は組織への潜入のこと
「今夜はフリーなんだ。久しぶりに飲みに行かないか?」
「いいね!いつものお店予約しとこうか?」
「ああ、頼んだ」
店に電話をかけようと席を立つと、そそくさと部屋を出ようとする風見の姿
「…風見何してるの?」
「え、お二人の時間をお邪魔しちゃいけないと思って…」
「だから言ってるだろ?僕たちはそういう関係じゃない」
「そうそう!用事ないなら風見も行こう?」
「僕は元からそのつもりだったんだ、行くぞ」
ドアの前で立ち往生していた風見の顔が嬉しそうに歪む
「はいっ!」
…風見って私たちより1つ年上だよね?
なんか犬に見えてきたよ…
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紅 - 面白いです!頑張って下さい。応援しています。後、いきなり、すいません。m(_ _)m (8月23日 12時) (レス) @page43 id: 2876b83137 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな(プロフ) - 初めまして!素敵な作品をありがとうございます。これからも頑張ってください👊🏻💗 (2022年5月12日 17時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめもやし | 作成日時:2022年4月12日 20時