# ページ36
零が発砲してワイヤーを切って救出か…
それなら私に出来ることは零を補佐すること
あのワイヤーは屋根の上に繋がっている
ならば風の影響を受けるはず
銃弾が一発しかないこの状況でワイヤーが揺れたら、当たらない
考えるより先に身体が外に向けて動き出す
確か少し先に風向風速計があったはず!
タイムリミットは1R
警察学校の校舎を全力で駆けた
_______
「クッソ…全然ハマんねぇ…」
足元で松田が焦ったような声を上げた
「焦ることはない。人間は首が締まれば約1分で呼吸中枢の機能が停止するが、その後数分は心臓が動いていて…例え心肺が停止しても3分以内に応急処置を施せば脳に障害を残さずに助け出せる可能性がある」
「…さすがは教場トップだな…!」
再び真剣な顔へ戻った松田の手が動くスピードは尋常じゃない
これなら間に合う!
そこに萩原の声が朗々と響いた
「行くぜ降谷ちゃん!受け取りな!」
放物線を描いて飛んできたのは、失われていた弾丸
「こっちも受け取れ!完璧な拳銃だ!…外したらぶっ殺すぞ…ゼロ!」
独特な鼓舞と一緒に差し出された拳銃に弾を込める
微妙にワイヤーが揺れて照準が定まらない
クソ…風が読めない…
内心舌打ちしたくなるような状況に聞き慣れた声が響いた
「北東に風速5メートル!」
それを疑うことなく、発砲する
鬼塚教官の身体が宙に浮いた
それを班長とヒロがキャッチする
当たった……
横たわった教官が大きな咳をした
…応急処置も完璧、か
なぜだろう。
この仲間とならなんでも超えていける気がする
事件を解決した高揚感ではしゃぐ仲間たちの元へと駆けた
もちろん手持ち無沙汰で立ち尽くしていたAも巻き込んで。
「やったな!みんな!」
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紅 - 面白いです!頑張って下さい。応援しています。後、いきなり、すいません。m(_ _)m (8月23日 12時) (レス) @page43 id: 2876b83137 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな(プロフ) - 初めまして!素敵な作品をありがとうございます。これからも頑張ってください👊🏻💗 (2022年5月12日 17時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめもやし | 作成日時:2022年4月12日 20時