・ ページ12
佐藤ちゃんと高木君が私の過去についてペラペラ話している間、捜査一課として過ごした６年間を思い出していた
７年前には萩原くんが、３年前には陣平くんが、去年には伊達班長まで
神様とやらは私たちみたいな悪ガキに良い未来を用意してくれなかったらしい
佐藤ちゃんたちは、私が警察をやめた理由が同期たちが散っていったからだと思っているんだろう
表向きは、ね。
私は彼らの死の真相を暴きたくて、捜査一課にいた
でも、捜査一課にいては暴けない死に直面してしまった
双子の兄・諸伏景光の死
表向きには行方不明となったあの事件
今までもあまり連絡を寄越さない人だったけど、以前のように私の安否だけ確認するメッセージが届かなくなった
きっとアレは私じゃなくてヒロ兄の安否確認だった
不審に思って調べて調べて…
でも、兄のことは何も出てこなかった
そこで以前からの勧誘に乗り、公安に入った
ゼロ＿つまり幼馴染であり、ヒロ兄の消息を知っているであろう降谷零に会うために。
やはり、兄はもう息絶えていて、しかも殺すよう仕向けたのはFBIの赤井という男だった
今の私の目標は赤井と会って話をすること
なんで兄を殺さなければいけなかったのか
どうして兄だったのか
答えを得たら私もみんなのところに行っても良い
「へー！Aさんってすごい刑事さんだったんだね！」
無邪気な少年の声で現実に引き戻される
「…Aさん？怖い顔してどうしたの？」
「え？あ、大丈夫よ？」
「あの…もしかして僕達が勝手に話したの怒ってます？」
「…いいよ別に。バレるだろうとは思ってたから」
眉毛をハの字にする高木君を見ていると、伊達班長のことを思い出す
…みんな今頃何してるのかな
いずれ私も行く場所に思いを馳せて、虚空を見上げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 304人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品が参加のイベント 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅 - 面白いです！頑張って下さい。応援しています。後、いきなり、すいません。m(_ _)m (8月23日 12時) (
レス) @page43 id: 2876b83137 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆな(プロフ) - 初めまして！素敵な作品をありがとうございます。これからも頑張ってください👊🏻💗 (2022年5月12日 17時) (レス) id: 676d8245fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まめもやし | 作成日時：2022年4月12日 20時
