#4 ページ4
歌い終わって数分した後にシャンクスとウタが帰ってきた
ウタは「ララの歌聴き逃しちゃったー！」と地団駄を踏んでいて可愛らしいなと思った
「ありがとう。ララ。“また”後で聞かせてあげるよ」
「本当!?約束だよ！」
「うん」
ウタの眩い位の笑顔が可愛くて私も笑顔になってしまう
するとシャンクスがウタと買ってきたのか大きな袋の開封を始める
「何を買ってきたの?」
「お前とウタの服だ。そろそろ新しいのが欲しいだろ?」
「え!?いいの!?」
シャンクスが私とウタの服を…!!
嬉しくてついつい頬が緩む
どんな服なのかな…楽しみだなぁ…
するとシャンクスは2着の洋服を袋から出した
1着は白を基調とした赤いフリルとリボンが着いた可愛いワンピース
もう1着は黒を基調としたら同じタイプのワンピース
フリーサイズのようで私とウタが着ても問題無さそうだった
「どっちが私の?シャンクス」
「ん?お前のはこっちだ」
渡されたのは白い方のワンピース
やった！欲しいと思った方だ！
ワンピースを自分の身体にあてがえばピッタリだった
『ありがとう！』とお礼を言おうとした時だった
「やだ！わたしララの方がいい！！」
＿＿＿＿＿＿え？
ぴたりとつい動きが止まる。『ララの方がいい』とウタは私が手にするワンピースを指さしながら頬を膨らませていた
「いやお前のはこっちだ、ほら?こっちもお前に似合って可愛いだろ?」
「やだ！私はあっちがいい！あっちの白い方がいい！」
「だからお前のは〜……」
ウタはやだやだと地団駄を踏んで癇癪を起こし始めた
シャンクスは困り果てたように頭を搔く
そしてチラリとその困った瞳をこちらに向けた
その目を見て察する
“ああ。待ってるんだ。あの言葉を”
「……………………いいよ。交換してあげるよ。ウタ」
「ホント！？」
「うん。いいよ。私丁度そっちの“黒”がいいなって思ってたの」
「ありがとう！ララ！！」
「悪いな、ララ…」
しょうがない。しょうがない
だってウタはまだ小さいのだから
これぐらいのわがままぐらい許してあげなきゃ
ああ。でもまただ
怪我なんてしていないのに、チクチクしてしまう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3565人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
