買い物 ページ3
「…監督がついてきてくれるとか嬉しい。好き。」
「ちょっと真澄は黙ってて?」
「…そういう姉さんも好き。かっこいい。」
「はいはい…で、どうするの?」
デレる真澄を横目に呆れながらも僕は監督を見つめて、もう一度聞く
「じゃ、じゃあ…お言葉に甘えて」
「それじゃあ、決まりだね…ほら、真澄も行くよ」
「(…あーあ、もう少しわかりやすく女の子っぽい格好してくれば良かったか…)」
そんな事を考えながら、真澄と監督の手を取って歩き出す
「強引な姉さんも良い。好き。」
「あはは…」
「真澄、今アンタの好きな人は監督さんじゃなかった…?」
「…監督が一番だけど、姉さんは別。」
「ふーん、そう…」
.
「あ、着いた。」
辿り着いたのは誰もがよく来るデパート
ここで今日は真澄と買い物をする予定だったのだ
「あ、買い物ってここだったんですね。私もここに用事があるからちょうど良かったです」
「…なら、俺監督についていく」
「ストップ、真澄。今日は僕と買い物をする約束をしてるんだよね?何早速、破ろうとしてるの?」
真澄の首根っこを掴んで、行かせないと言わんばかりに声のトーンを下げながら言う
「…ごめん…」
「よし…ほら、行くよ。…それじゃあ、またここで」
「あ、はい!また後で!」
監督を見送ってから、僕らも行動を始める
「…姉さん、何処から行くの?」
「まずは服、それから雑貨店。後は…」
「…分かった。とりあえず行こう」
「…あぁ、うん…」
僕の手を引いて、先を歩く真澄
ぼーっと真澄の後ろ姿を見てふと考える
何だか監督と出会ってから変わったようだ
少し彼の背中が大きく見える
「…姉さん?」
足を止めて不思議そうに僕の顔を見つめる真澄
「…いや、何でもない…さっさと買い物済ませようか…監督が心配なんでしょ?」
「…ん」
やっぱり真澄は真澄だ
好きな人には一途で、少し不器用なところが可愛い僕の自慢の弟だ
一通りは買い物を済ませ終わり、監督の様子を見に行く
「あ、お姉さん。買い物終わったんですか?」
「ある程度はね…アンタの方は?終わった?」
「はい、終わりました」
「…姉さん、今年の公演も見に来れる?」
「…たぶん。えっと、いつだっけ?」
「✕月✕日」
「あぁ、確かその日は休みだから、行けるよ」
「!良かったです。」
彼女は安心したのか屈託のない笑顔でそう言った
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にゃん。(プロフ) - レイさん» ありがとうございます!ご期待に添えるように頑張りますね! (2018年8月26日 11時) (レス) id: f23589347d (このIDを非表示/違反報告)
レイ - とても続きが気になりました。頑張ってください (2018年8月26日 0時) (レス) id: 9364edcdc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゃん。 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年5月9日 21時