家出 ページ9
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Prrrrrrr Prrrrrrr
檜｢…誰、こんな時間に、｣
こんな時間と言いつつ今はもう9時です。
『っ〜！光成〜！』
檜『え、A？』
『今から家行ってもいい？てか今日泊まってもいい？』
檜『待って、状況が掴めない……今家？とりあえず迎えに行くから』
『もう家出た』
檜『待って待って待って、家出たの？』
『出た』
檜『ダッシュでそこまで行くから近くのコンビニ入ってて！』
寝癖も直さずに飛び出しました。
｢あ、光成寝癖ついてる｣
檜｢誰のせいで…！｣
｢光成の家行ってもいい？｣
檜｢もう…一体何があったんだ…｣
事細かく(ほとんど翔馬くんへの愚痴)檜山くんに経緯を話してまたイラつくAちゃん。
檜｢てかよくその状況で出てこれたね｣
｢お兄ちゃんバカだから普通にAのドアの前で爆睡してた｣
檜｢…あぁ、｣
｢今日は絶対帰らない！｣
檜｢ずっと電話鳴ってるけど｣
｢聞こえない見えない知らない｣
翔馬くんからの鬼電、鬼LINEもガン無視。ついには電源切っちゃいました。
｢光成…｣
檜｢あーもう！俺知らないからね！｣
Aちゃんと付き合ったからには翔馬くんとの喧嘩に巻き込まれるのは必然です。
檜｢どーぞ｣
｢お邪魔します…｣
檜｢そんな畏まらなくていいよ、上の妹今日から合宿でいないし下の妹は両親とおばあちゃん家行ってるから｣
｢光成は行かないの？｣
檜｢寝てたら置いてかれた｣
｢可哀想…｣
檜｢行ってたらAと会えなかったからいいや｣
｢…｣
檜｢あ、照れた？どこ座ってもいいよ｣
｢…｣
檜｢え？ここ来るの？｣
｢ダメ？｣
檜｢いいけど…｣
｢光成照れた｣
からかわれたのが恥ずかしくて檜山くんに仕返し。どこでもいいよって言われたからAちゃんが選んだのはベッドにもたれてる檜山くんの足の間。
｢YouTube見たい｣
檜｢俺ので見る？｣
｢うん｣
檜｢何があるかなー｣
｢Aこれ見たい｣
Aちゃんを抱きしめながら2人で動画を見始めました。
｢ねえ、擽ったい｣
檜｢んー？｣
｢髪の毛当たってる｣
檜｢うん｣
｢光成ってば！｣
檜｢ごめん(笑)｣
｢わざとでしょ！やめてよ！｣
檜｢Aちっさくて可愛いなぁ〜って｣
｢っ、動画に集中できない！｣
檜｢うん、集中しなくていいよ｣
イチャイチャイチャイチャ。お兄ちゃん達が見たら発狂ものですね。
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作者名：ぱんぱんぱんだ
| 作者ホームページ：http://twitter.com/pandatonasubi
作成日時：2020年10月21日 10時
