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殺風景な自分の部屋のベットに座って
ギュッとネックレスを握り締めた
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鎖が切れたネックレス。修理に出せば直るかな？
……でもそんなお金はない
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雅(……もう俺……嫌だよ
意味もないのに……がんばるのは…嫌だ…)
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震える手でネックレスを握った
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このネックレスは唯一、母さんが俺に残してくれた物
大切な形見
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―ガチャ
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慎夜「相葉くーん！こんにちは！」
雅「……！」
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急に部屋のドアが開いて、ビックリして
咄嗟にネックレスを自分の膝の上に置いた
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慎夜「すこーしお久しぶり」
雅「……」
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野村くんと会うのは……あの日以来……
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慎夜「隣、座っていい？」
雅「……」
慎夜「座るね。失礼します」
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野村くんは……友達。だから一応、笑わなきゃ
笑顔を作らなきゃ……
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慎夜「無理して笑おうとしなくていいよ？」
雅(え？)
慎夜「何か、辛そうな顔してる。だから…無理しないで？」
雅「……」
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辛そうな顔、かぁ……
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慎夜「相葉くんだって泣きたい時くらいあるよね？
たまには思い切り泣いたら？すっきりするよ」
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野村くん……優しい……
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優しさが嬉しくて、つい泣きそうになった
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慎夜「僕は、カツアゲされてる所を
相葉くんに助けてもらったから。その恩返し、したいんだ」
雅「……」
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恩返し？
もう、してるじゃん
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雅(っ……野村くんっ……)
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俺は野村くんに勢いよく抱きついた
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慎夜「今日の相葉くんは甘えん坊だね」
雅「……」
慎夜「……体、ガリガリ。簡単に折れちゃいそう」
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しばらくして、ゆっくり野村くんから離れた
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慎夜「あっ！相葉くん、それ……」
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野村くんは
俺の膝の上にある物を指さした
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作者名：みったん
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mittan/
作成日時：2014年10月27日 23時
