―失声症― ―にのあい―part９ (ページ5)

今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:239,752 hit

■―２４５― ページ5

潤side

.

.

.

.

あの日以来

相葉とは話してない

智や翔くんが

たまにあいつに話しかけてるけど

……相葉は無視してる。全く生意気な奴だ

.

.

潤「あー……もう放課後、か……」

.

授業にあまり集中できないうちに

気づいたら放課後になってた

学校に行ってもあんま集中できない

.

.

.

ヒロ「あ、松本くん……。バイバイ」

潤「あぁ、ヒロ。…じゃあな」

.

教室を出たら、丁度ヒロも友達と教室から出てきて

俺に小さく手を振った

.

.

.

学校を出て

寄り道もせず、家までの道を１人で歩いてると

.

.

慎夜「あー！松本くん！お久しぶりです！」

.

後ろから

聞きたくない声がした

.

.

潤「野村…くん」

慎夜「今帰り？僕もです。一緒に帰ろうよ」

潤「……」

慎夜「こんなトコで会うなんて、奇遇ですね」

.

野村は嬉しそうにニコニコしてる

一方の俺は

思い切り引きつった顔をしてた…と思う

.

.

慎夜「僕……松本くんとは

とっても良いお友達になれるような気がする」

潤「……は？」

慎夜「相変わらず、あの子の事

殴ってるの？苦しめて楽しんでるの？」

.

野村は、さっきと変わらず笑顔。ニコニコしてる

正直、吐き気がした

.

.

.

慎夜「ねぇ…松本くん

よかったら、僕と手を組まない？」

潤「はぁ？」

.

こいつ……何言ってんの？

.

.

慎夜「一緒にあいつを、どん底に叩き落さない？

不幸の……どん底に」

.

ゾクッと

鳥肌が立った

.

.

……ダメだ

.

こいつに怯んでたらダメだ

だけどこいつ、正直……不気味な奴

.

.

.

潤「お断りだよ。誰があんたなんかと

確かに俺は相葉が…嫌い……

でも……お前みたいな腐った奴は、もっと嫌いだよ」

慎夜「……」

.

あんたみたいな汚い奴、大嫌い

.

.

慎夜「あーあ……すっかり嫌われちゃったみたい」

潤「お前……もう一生うちに来るな

つーか、二度と俺らに近づくな」

慎夜「素っ気ない事言わないでよ。僕ら……友達なのに」

.

.

ムカつく

マジで……殴ってやりたい

.

俺は野村の胸倉を、思い切り掴んだ

.

.

.