鬼 ページ2
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私には前世の記憶がある。
とても鮮明に、悲しく、辛い日々の記憶がある。
前世の時代では"鬼"とゆう人を喰らうモノ、他の人達は化け物と呼んでいたりしたが、私はそうは呼ばなかった。
鬼も人もそう変わらないと思っていたから、実際に、私は前世で"鬼"であった。
鬼であったと言っても、元々は違う存在であった。
元は普通の家で、普通の幸せを持っていたが、ある日突如として、鬼に家族を皆殺しにされ、たった1人生き残ってしまう。
そんな私を、周りの人々は"人殺し"と口々に言い、何度否定しようと、あの人達は耳を傾けてはくれなかった。
ただ、ある一人を除いては…
彼・"煉獄杏寿朗"は、自身のことを"鬼狩り"だと言っていた。
初めて聞いた言葉に、首を傾げていれば、彼は鬼の存在と、それを滅する政府非公認の組織"鬼殺隊"を教えてくれた。
煉獄「君の家族を殺したのは鬼だ。君のせいではない」
そう、彼に言われて私は涙を流した。
何度否定しようとも、聞く耳を持たれず、暴力までも払われていた私にとって、彼の言葉は、私の全てを認めて貰えたような、生きても良いと、許しを与えられたようで、とても嬉しかった。
煉獄「君で良ければ、俺の家に来ないか?君の望むなら、鬼を倒す術も教えよう」
真っ直ぐに紡がれた彼の言葉に、私は迷うことなく頷いた。
それからは、正に血反吐を吐くような、本気で死ぬような修行を弟君の千寿郎と共に受けて、立派な隊士になる為の最終選別にも生き残った。
煉獄「うむ!君は俺の自慢の弟子だ!これからの成長も楽しみにしているぞ!」
『はい!師匠の名に恥じぬよう!精進して参ります!』
階級を上げ、柱となった師匠の元、何度も鬼と対峙していく内に、私にも妹弟子が出来た。
『初めまして!君が甘露寺蜜璃くんかな?私は君の兄弟子になる!よろしく!』
甘露寺「はい!よろしくお願いします!」
甘露寺は、師匠に似てよく食べ、よく動くような可愛らしい少女だ。
だが、そんなある日…
ザシュッ
『ッ〜〜〜!!』
とある神社にて最下級の隊士と共に鬼と対峙している際に、迷い込んで来た狐と神主と思われる人を庇い腕に怪我を負った。
だが、すぐに切り替えて鬼の首を狩る。
「だ、大丈夫ですか?!」
『大丈夫ですよ!それよりも、貴方とその狐さんにはお怪我はありませんか?』
顔を青ざめながら寄ってくる神主に、痛みを我慢して柔らかく接する。
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獅子唐(プロフ) - 夢主の名前は固定ですね。 (2020年5月8日 11時) (レス) id: eb370bf788 (このIDを非表示/違反報告)
亜弥(プロフ) - これからの展開がとても楽しみでお気に入り、評価させて戴きました!続き楽しみに待っています!質問なのですが、夢主の名前は固定なのでしょうか? (2020年5月8日 2時) (レス) id: 05697c536f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:獅子唐 | 作成日時:2020年5月7日 12時