双つの黒2 ページ5
「そういや真選組はどうだったんだい?」
「あ?うちは何もねーよ」
「何だつまんねぇな」
「面白さを見出す必要ねぇだろうが」
中也がQを背負い、太宰は人形を持って階段を上がる。
「おいクソ太宰、その人形を寄越せ」
「駄ー目。万一に備えて私が預からせてもらうよ」
「おい中原中也、そのガキ寄越せ。何の為に警察がここに来たと思ってる」
「知るかコイツはマフィアなんだよ」
「おいマヨラー、この間貸した3000円返せやコラ」
「んなもん借りた覚えねーよ!」
『銀時はいつになったら私の給料返してくれるの?』
「こ、今度パチンコで倍にして返してやるよ」
そんなアホなやりとりも、唐突に終わりを告げる。
先頭を歩いていた中也が、横から飛んできた何かに絡め取られて吹き飛ばされたのだ。
『中也さァァァん!?』
森の奥から現れたのは中也に潰されたはずのラヴクラフト。
中也が飛ばされた方向へと駆け寄る。中也は異能を使ったのか殆ど無傷だった。
「流石組合の異能者、驚異的なタフさだ」
「踏むな!」
中也が起き上がる。A、銀時、土方は刀を抜き、構える。
「来るぞ、どうする」
「ふっ、どうするも何も、私の異能無効化ならあんな攻撃小指の先で撃退」
ドゴォッ!
弾き飛ばされる太宰。
『……ぇ?ちょ、太宰さん!?』
「A危ねぇっ!」
太宰の方を向いていたAに触手が迫るが、中也がなんとか撃退する。
「おらぁっ!」
ふわりと浮かび、死角から銀時が攻撃。
「太宰!」
中也と銀時がラヴクラフトを相手にしている間にAと土方は太宰の元へ。
『深手じゃないですか!』
土方はスカーフを外して太宰の傷口に巻く。
「だいたい何でてめーの異能が通じないんだ!」
「この包帯の付属品の無効化に例外はねェ、だろ?」
ひとまずラヴクラフトを押さえ込んだ中也と銀時がやって来た。
「ああ、だから可能性は1つしかない。あれは異能じゃないんだ」
『ええ……SAN値尽きそう……』
「悪鬼の類ってことか……?だとしてもあんな名状し難いもん見たことねーよ」
銀時がラヴクラフトをちらりと見、眉間に皺を寄せる。
「チッ、冒涜的なやつめ……」
と中也。
「這いよる混沌、ってか」
と土方。
『コズミックホラーの始まりね……』
とA。
「君たちそれ意味分かって言ってるの……?」
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風寧 - 銀桜さん» ありがとうございます!双黒メインの回ですが誰かしら出したくて。銀魂にも「コンビ」は沢山あるので誰にしようか迷いました笑。これからもよろしくお願い致します! (2019年12月6日 22時) (レス) id: 541cd41ce9 (このIDを非表示/違反報告)
銀桜(プロフ) - 続編おめでとうございます! ここでまさかの土方さんが参戦ですか…!続きが楽しみです! (2019年12月6日 21時) (レス) id: 1194b2a018 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風寧 | 作成日時:2019年12月6日 19時