シルエット４

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内心じゃあ、

海外旅行なんて心配でしかないし、

男４人で１週間もヨーロッパ行くって、
間違いあったらどうしようとか、

悶々としまくり。


それでなくても、
常に小瀧が付き纏ってるしな。
　

小瀧のやつ、
大学で会うだけや飽き足らへんらしいねん。


小瀧のバイト先の洋服屋、
とものバイト先のカフェの目と鼻の先やねんで？

完全に狙ってやってるやろ。

とものバイト先に、
毎日のように現れてるらしい。

あいつはほんまの天敵や。


けどさ・・・


卒業旅行ん時、
流星以外のやつと同じ部屋にならんとって、とか、

必要以上に小瀧に会わんとって、とか、


そんなん言うんは、

束縛しいみたいで、嫌われそうやん？


高校生ん時ならいざ知らず、

もう２２にもなるねんし、

器の大きい大人の男ってとこを見せたいから、

ググッと堪えてる。


俺、困ったことに、
やきもち妬き、ちっとも直ってへんみたいやねんな・・・




今日はフットサルの試合やねんけど。

なんと、ともが見に来てくれてる。


俄然、モチベも上がるってもんやろ。


活躍してるとこ見せて、

惚れ直してもらうねん。


けど、力入り過ぎると、空回りするよな。


ここぞって場面のPKで、
思いっきし、ゴール上やってもうたわ。


まあ、なんとか、辛くも一勝はもぎ取ったで。


試合終了のホイッスルと同時に、
スタンドにおるともを振り返ったら、
俺に小さく手を振ってくれた。

会った瞬間も思ったけど、
今日もめちゃめちゃ可愛えっ。





試合の後。


真っ先に、ともの元に駆け寄ったら、


「大毅、お疲れさん。
大活躍やったやん」


タオルとスポーツドリンク、渡してくれて、
胸きゅん。


「PK失敗したけどな」


「けど３点とも得点に大毅が絡んでたやん！
凄かった！
なんであんな真っ直ぐ遠くまでボール蹴れるん？」


とも、運動神経抜群にええのに、
なぜか、水泳と球技は苦手やねん。


「今度教えたるな？」


「うんっ」


きらきらした笑顔でうなづくから、
ついつい、頭、よしよししてしもた。


「大毅、あかんて」


ともが俺の手をのけてきたとこに。


「しげ、友達？
もしかして入部希望？」


代表メンバーの内藤と松尾が来てしまった。
　

ともを紹介するん、
ちょっと緊張するよな。

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