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今日は軽音サークルあるし、
正門でのんと待ち合わせしてる。
けど、そこに辿り着くまでに、足が凍りついた。
真ん前に立ってたんは大毅。
なんか酒井さんと揉めてるねん。
こんなとこで痴話喧嘩して、
めっちゃ悪目立ちしてる。
酒井さんが一方的に拗ねて怒ってる感じで、
大毅はひたすら謝ってるっぼい。
女の子特有のわがままに翻弄されてる彼氏そのもの。
胸がじくじく痛む。
酒井さん、泣いてもうてる。
それで、不意に、こっち向いてん。
えっ？て、思う間もなく、
ばちっと目が合うて。
はっきり敵意感じた。
なんで・・・
俺の気持ち、気付いてんの？
ふっと、
酒井さんの方から目を逸らされた、その瞬間。
酒井さんが、大毅にキスした。
大毅は驚いたように目を見開いてる。
「うわあ。
公衆の面前でヤバ」
「お二人さん、ラブホ行きいや！」
周りの学生たちから、野次が飛ぶ。
こんな場面、見たくなかった。
胸が切り刻まれるような痛みが走る。
「神山先輩。
お待たせしました」
後ろから、のんに肩叩かれて。
縋るように、その手を取ってしまった。
「のん、行こ」
のんの手を引いて、
正門とは反対側に向かって歩き出す。
一刻も早く、ここから逃げ出したかった。
情けないけど・・・
陽の届かへん北門まで来て、
やっと立ち止まったけど、
まだ足の震えが止まらへん。
付き合うてるねんから。
キスぐらいするやろ。
当然、それ以上の事かって。
頭では分かってるつもりやったけど。
・・・ほんまはなんも分かってなかった。
俺にしたように、
大切に愛おしそうに、
あの子に、触れるんや・・・
「神山先輩・・・」
震えてる俺を、そっと、のんが抱き寄せた。
のんの身体は、でっかくて、あったかい。
今までのどんな時より安心した。
恋とは違うのに・・・
「俺が代わりになります。
目を背けるためでもええから。
俺んとこ来て欲しいです」
「のんは、それでええん？
そんな、のんなら、いくらでも、
好きになってくれる人おんのに」
「俺は神山先輩しか無理やから。
そんで幸せです」
「のん・・・」
「好きです。
大好き。
めっちゃ好きやから。
先輩の彼氏になりたい。
忘れるためでもええから」
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りっつ(プロフ) - 久しぶりに読んで胸がふるふるしてます。あの、もしよかったら、修くんに緑ちゃんとの初恋を話してきかせる赤くんの場面を読みたいです。お時間あるときに是非書いてください！お願いします！ (2021年5月29日 9時) (
レス) id: d038e49da9 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - ロスすぎるううううう！！！！！！マジで泣いた (2021年2月8日 0時) (レス) id: d9b566665e (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に大好きな作品でした。桃さんや真琴ちゃん美桜ちゃんの気持ちを考えるとただただ切ないですが、それと同時に赤緑が結ばれたのはまさに運命と思わされます。何度も読み返させていただきます。お疲れ様でした！ (2021年2月5日 20時) (レス) id: c2197c2c66 (このIDを非表示/違反報告)
ジャスミン黄橙(プロフ) - 最初っからドキドキが止まりませんでした！！完結おめでとうございます！！ (2021年2月5日 19時) (レス) id: 0cd046be96 (このIDを非表示/違反報告)
ミウ(プロフ) - 完結おめでとうございます！2人がやっと結ばれてすごく嬉しい気持ちでいっぱいですが、終わってしまうのが寂しいです…(><)続きのお話も読んでみたいな、と…。本当に素敵なお話をありがとうございました！！ (2021年2月5日 0時) (レス) id: 118c412c42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2021年1月31日 19時
