好きになる努力。１ ページ11
緑side
彼女んとこ、行ってあげって。
酔うたふりして、大毅に言うた事。
死ぬ程、後悔してる。
大毅、
「そうするわ」
一言、押し出すように言うて、
俺に背を向けて、駆け出してった。
「神山先輩。
大丈夫っすか？」
のんが出てきて、俺の肩を抱く。
「別にそんな酔うてないって」
上手く笑えたと思ったのに。
「そうやなくて。
自分から、彼女んとこ、行かせたんでしょ？」
のんには、なぜか、全部見透かされてる。
年下の甘えん坊やのに。
なんでやねんて。
俺らが昔付き合うてた事も、
すぐにバレてしもたしな。
他のヤツにも気付かれてへんか、
気が気やない。
「やって、このまま一緒におったら。
俺、勘違いしてまいそうやもん。
また戻れるかもって・・・」
一緒にピアノ弾いてる時の大毅、
昔に戻ったみたいに優しかってん。
彼氏ん時とおんなじ目をしてる気がした。
もちろん、気のせいいうか、
俺の目が歪んでんねんやろうけど・・・
勝手に期待して、苦しなって。
「望、俺、アホやろ？」
テラスの柵にもたれて、
空を見上げたら、ため息が出た。
「神山先輩はアホなんかと違います。
アホなんは、あの重岡ってヤツです」
「仮にも先輩やで？」
「・・・あんなヤツ、庇う必要ありません。
あんな優柔不断なクソ野郎」
「のんが怒る事ちゃうやん」
「悔しいですもん。
俺やったら、こんな寂しい顔させへんのに。
俺なら。
絶対に泣かせません」
低く呟いて、
のんが、俺の頬を手のひらで包み込む。
え・・・？
ちょっと待って？
今、俺、どういう状況？
「俺じゃ、駄目ですか？」
「のん？何言うて、」
「俺、神山先輩が好きです。
ずっと前から。
多分、初めて会った日から」
「え？え、あのさ、その好きは、その・・・」
「もちろん、恋人としてって意味です。
俺の彼女なって下さい。
絶対に寂しくもさせへんし、
ほんまにほんまに大事にしますから」
そのまなざしで、
望が本気なんやって分かって。
なんも答えられへん。
「神山先輩、
とっくに俺の気持ちなんか知ってると思ってました」
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りっつ(プロフ) - 久しぶりに読んで胸がふるふるしてます。あの、もしよかったら、修くんに緑ちゃんとの初恋を話してきかせる赤くんの場面を読みたいです。お時間あるときに是非書いてください！お願いします！ (2021年5月29日 9時) (
レス) id: d038e49da9 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - ロスすぎるううううう！！！！！！マジで泣いた (2021年2月8日 0時) (レス) id: d9b566665e (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に大好きな作品でした。桃さんや真琴ちゃん美桜ちゃんの気持ちを考えるとただただ切ないですが、それと同時に赤緑が結ばれたのはまさに運命と思わされます。何度も読み返させていただきます。お疲れ様でした！ (2021年2月5日 20時) (レス) id: c2197c2c66 (このIDを非表示/違反報告)
ジャスミン黄橙(プロフ) - 最初っからドキドキが止まりませんでした！！完結おめでとうございます！！ (2021年2月5日 19時) (レス) id: 0cd046be96 (このIDを非表示/違反報告)
ミウ(プロフ) - 完結おめでとうございます！2人がやっと結ばれてすごく嬉しい気持ちでいっぱいですが、終わってしまうのが寂しいです…(><)続きのお話も読んでみたいな、と…。本当に素敵なお話をありがとうございました！！ (2021年2月5日 0時) (レス) id: 118c412c42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2021年1月31日 19時
