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「しげ、アホやん」
「ほんま、俺、アホやな。
あんまし久々の神ちゃんやったから緊張してん」
俺さ、
次に大毅に会えたら、
泣いてまうかも、
とか、
すぐに抱きついて、
今でも好きや言うてまうかも、
とかな、
ほんま、色々シュミレーションしててんで。
けど現実って、こんなもんよな。
過去のことは、
何もかも夢やったんかもしらんて、
思うぐらいに・・・
「なんか今更、
高校一緒やったとか言いにくいし。
今知り合ったふりしといたるわ。
どうせ学祭までの期間限定やし」
「助かる。ありがとおな！」
大毅、彼女んこと、そんな大事なん？
ほんまに惚れてんねや。
それは、怖くて、聞かれへん。
真剣に付き合うてるに決まってるやん。
やって、あの大毅やで？
俺だけに向けてくれた優しさ、
今はあの子のもんなんかな。
未だに胸が痛い。
アホなんは、俺の方や。
「終電なくなるから、はよ駅戻ろうや」
振り切るように言うたけど、
ほんまは、ずっとこうしてたいって思ってた。
他愛無い話でええから、
大好きな大毅の声聞いてたい。
関係なんか、友達でええから。
ホームに駆け込んで、ギリ間に合った。
「俺、電車、いまだに迷うねんな。
ややこしいて」
「まあ、線、多いよな」
「神ちゃんのばあちゃんちも、
行き方、分からへんなったもん」
「そっか」
会いに来てくれようとしてた？
それも、聞かれへん。
深夜の電車はすいてて、
充分距離が取れてしまうことが、
寂しかった。
今も部屋にある写真立てには、あの日の笑顔。
大毅の袴姿があんまりカッコええから、
その写真。
自治会の人がくれたん、
俺と大毅のとこだけ、引き伸ばしてんで。
隅に康二が見切れて入ってるけどな。
久々に会った大毅は、
俺の知らん大人になってしもたような、
俺の知ってる、昔のまんまのような、
不思議な感覚がした。
「もう昔のことや」
自分に言い聞かせるように呟いて、
ベッドにパタンと横たわる。
やけど・・・
目を閉じると、聞こえてきたのは潮騒の音。
いつかの海の・・・
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りっつ(プロフ) - 久しぶりに読んで胸がふるふるしてます。あの、もしよかったら、修くんに緑ちゃんとの初恋を話してきかせる赤くんの場面を読みたいです。お時間あるときに是非書いてください！お願いします！ (2021年5月29日 9時) (
レス) id: d038e49da9 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - ロスすぎるううううう！！！！！！マジで泣いた (2021年2月8日 0時) (レス) id: d9b566665e (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に大好きな作品でした。桃さんや真琴ちゃん美桜ちゃんの気持ちを考えるとただただ切ないですが、それと同時に赤緑が結ばれたのはまさに運命と思わされます。何度も読み返させていただきます。お疲れ様でした！ (2021年2月5日 20時) (レス) id: c2197c2c66 (このIDを非表示/違反報告)
ジャスミン黄橙(プロフ) - 最初っからドキドキが止まりませんでした！！完結おめでとうございます！！ (2021年2月5日 19時) (レス) id: 0cd046be96 (このIDを非表示/違反報告)
ミウ(プロフ) - 完結おめでとうございます！2人がやっと結ばれてすごく嬉しい気持ちでいっぱいですが、終わってしまうのが寂しいです…(><)続きのお話も読んでみたいな、と…。本当に素敵なお話をありがとうございました！！ (2021年2月5日 0時) (レス) id: 118c412c42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：fool
| 作成日時：2021年1月31日 19時
