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ライバル。1 ページ7

赤side


俺が生まれ育ったこの海辺の田舎町に、
神ちゃんが転校して来てから、
毎日がめっちゃ楽しい。

退屈なだけの日常が、
きらきら輝き出した。

そう、今、俺の真上で燦然と輝く太陽のように。


俺の17年近い人生の中で、
こんなに気の合う友達と出会ったん、
初めてやねん。


期末テストも無事に終わって、
俺は、いつも通り、学年1位やった。

あ、神ちゃんは、なんと2番やってんで!


「いうても、重岡とは総合点80点も違うから、
そこにはものすごい差があるけどな」


て、神ちゃんは謙遜してたけどな。


今日はもう終業式。

体育館からの教室へ戻る渡り廊下で。


「なあ、神ちゃん、サッカー部入ってや」


何回も断られてるけど、また誘ってみる。


「興味ない」


何回聞いてもおんなじ答えが返ってくるだけ。


「けど、男子は運動部はサッカーしかないで?」


うちの高校、
全学年入れても、
男子は50人もおらんし、

男子が入れるんは、
サッカーと吹奏楽のみ。

女子はテニス部と吹奏楽のみや。


「部活って強制ちゃうやろ?」


だるそうに聞いてくるんも、いつものこと。


「ちゃうけど、全員入ってるで」


「マジで変わってんな、ここの高校」


神ちゃんの口癖や。


神ちゃんは都会の人やから、
向こうでは、
色々俺らとは違う高校生活を歩んできたらしいねん。


「神ちゃんは、前の学校では何部やったん?」


「・・・どうでもええやん」


答えるまでに一瞬、間があった。


てことは、多分帰宅部とかではないはずやねん。


「教えてえや。
俺ら友達やん!」


腕に掴まったら、
露骨に嫌な顔されるけど、めげへん。


「いつ重岡と友達なってん」


「友達やん!
俺ん部屋来た事あるし、
一緒にピオーネ食べたやん!
漫画も貸してるやん!
漫画読んだ?」


「あー、まだ」


別に貸しっぱなしでええねん。

神ちゃんに俺のもん、持ってて欲しいし。


「なあ、体験入部だけでもしてみてや」


食い下がってたら、
そこに濱ちゃん先生がやって来た。


「神山ぁ、
お前、夏休みまでに部活決めや」


俺を助けてくれてん!


「面倒くさ」


神ちゃん、教師の前で舌打ちしたで!

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未来(プロフ) - やばい。好きすぎる。続きも楽しませてもらいます♪ (2021年1月28日 21時) (レス) id: 109c85bf37 (このIDを非表示/違反報告)
未来(プロフ) - かみちゃん、しげにハマるの早すぎて尊いです笑 (2021年1月25日 20時) (レス) id: 109c85bf37 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 前コメントさせて頂いたものです。緑赤と思ってすみません…このお話めっちゃ面白いです!!これからの更新も楽しみです! (2021年1月22日 22時) (レス) id: a46d4b8797 (このIDを非表示/違反報告)
はなこ(プロフ) - いつも更新楽しみにしています!赤緑大好きで、毎回キュンキュンしておりますっ!!作者様の作品の大ファンなので! (2021年1月22日 8時) (レス) id: 4e1b2b15c7 (このIDを非表示/違反報告)
noa(プロフ) - またコメント失礼します!なんか、キャラが本人達に似てるけど、でも違うところもあって…って感じでめちゃくちゃ入りやすくて読みやすいです!恋のABOも何回も読み直させて頂いてるんですけど、これもリピート間違いなしです!なんか上から目線っぽくてすいません… (2021年1月21日 22時) (レス) id: f84d2fbefe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:fool | 作成日時:2021年1月17日 21時

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