3.出発 ページ4
『行ってきます』
今まで過ごしてきた部屋に別れを告げて荷物を持ち部屋から出る。
結局スパイ専用の服に顔を隠すためのローブ、形見と私物を少し入れた鞄しか持っていけなかった。他の私物は裏切ったとあいつに知られない様に証拠を消す為こっそりと燃やして捨てた。
『もうあいつともお別れだ』
国王にも軽い挨拶を済ませきたので、この国から去れば暴力を振るわれることはもうない。
あちらについたら武器を捨てるだの何だのとやる事は少しあるが、後はあちらの国でどんな過ごし方をするかを考えて平和に暮らすだけ。
『よしっ！行くぞ！』
自分の愛馬に股がり少し距離のある我々国を目指す。
準備を手伝ってくれた兵士から地図を貰ったので、それを見ながら進むのだが、どうやらここからは山をまたいで行くしか近道がないらしい。だからといって、遠回りしては日が暮れてしまう。愛馬の事を考え、時々休みながら行こう。
『何事も無く辿りつけばいいが…』
若干の不安もあるが、この国から逃げる為に出発した。
『もう少しで山から抜け出せる』
現在、木々の生い茂った山の中間辺りにいる。今のところは特に問題なく進んでいる。このまま行けば日が沈む前に我々国に行けるだろう………と思っていたのだが。
「山賊だ！命が惜しけりゃ荷物全部よこせ！」
『…問題なく行けると思ったのに何で今のタイミングで出てくるんだ』
どうやらここらを彷徨いている山賊らしい。我々国で暮らす為に必要のない武器ならあげてもいいのだが、その後の道中で自分を守る術が無くなってしまう、残念ながらあげる物がない。
『残念だが、今のところあげるものは無い』
「そうか、なら力ずくってもんだなぁ！？」
…戦う事になってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 268人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
素人 - 夜狐さん» 夜狐様 - 読んで下さり、本当にありがとうございます！ 不定期な更新で申し訳ありませんが、頑張りたいと思っていますので宜しくお願い致します！^^ (2018年1月21日 16時) (
レス) id: c1c814a0a0 (このIDを非表示/違反報告)
夜狐 - 作品、見させて頂きました！戦闘シーン…とても良かったです！これからも更新頑張ってください♪ (2018年1月9日 14時) (レス) id: 51c7885456 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：素人 | 作成日時：2017年12月5日 22時
