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嘘･･･っ。
真波くんも翼を持っているの･･･？
目を見開いた私に、真波くんは振り返ると嬉しそうに満面の笑顔。
翼が生えた真波くんは、突然加速した気がした。
私のと同じ、風を呼び込んで加速する力･･･？
ううん、違う。
真波くんの翼は引く力ではなく、登りで風を読んで加速する力だ。
ざわりと嫌な予感がした。
ダメ･･･これじゃ、箱学に置いていかれてしまう･･･そんな気がしたんだ。
私は小野田くんの後ろで力を解放する。
金城先輩の『待て』という声が聞えたけど、私は最後の力を振り絞った。
２日目のゴールへ先輩たちを運ぶんだ。
ふわりと風に遊ばれた髪が舞い上がると、ふわりと丸みのある真っ白な翼が広がって総北の列車全体を包み込む。
ぶわりと加速した私たちに、ううん、私に、荒北さんたち箱学の視線が集中したのを感じた。
「････っ！？ひ、め、ちゃん･･･？」
「････姫。お前････マジかヨっ！？」
真波くんと荒北さんの声が聞えたけど、今の私は尽きかけている体力と精神力をフル回転で使っているから反応は出来ない。
加速する････。
まだ、まだ頑張れる！
「く･･･っ。姫･･･っ。すまねぇっショ！！」
「うわあぁぁぁっっ」
巻島先輩は悲痛な声を出して、小野田くんは叫びながらケイデンスを上げて加速していく。
千切れないで････っ、あと少し････もう少しだから････っ！
クラクラする頭に気づかないフリをして、必死にペダルを回し続ける私に、いつの間にか金城先輩の制止の声は聞えなくなっていた。
ごめんなさい、金城先輩のオーダーは、守れませんでした･･･。
判断を間違ってしまったのかもしれないけど、でも、それでも私は後悔なんてしていません。
箱学と競り合いながら走っていると、京都伏見と箱根学園のジャージが見えてくる。
「見えた･･･っ！」
そう叫んだのは誰だっただろう？
総北の誰かだったのか、それとも箱学の誰かだったのか、聞き取ることが出来ないくらい私の耳は音が消えていたんだ。
この時の私は、３日目は走れないかもしれないと、頭の隅に過ぎっていた。
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 嬉しい感想ありがとうございます＾＾メロメロ･･･なんて素敵なお言葉でしょう（嬉）そしていつも温かいお言葉とても励みになります。今後も頑張ってまいりますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月24日 19時) (
レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 姫ちゃんはどうなってしまうのか、次回が気になっちゃいます！荒北さんの誤解がとけて良かったです♪皆さん姫ちゃんにメロメロですね！更新頑張って下さい*^^* (2019年12月24日 12時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - Mayuさん» 嬉しいコメントありがとうございます＾＾大好きと言っていただけてとても励みになります♪今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月17日 2時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
Mayu(プロフ) - 第9期，お疲れ様でした！瑠璃さんの作品，大好きです！これからも頑張って下さい。応援してます！ (2019年12月16日 15時) (レス) id: bf6e64c20c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ふたばさん» ありがとうございます＾＾ゆっくり構想を練りたいと思います。いつも励みになっております(*^^*) (2019年12月16日 4時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2019年10月7日 6時
