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手嶋side
青八木と交代で姫が風呂に向かった。
今は俺と青八木は姫の寝室にいて、セミダブルのベッドが視界に入る。
ここで以前、青八木と姫は一緒に寝たんだよな・・・?
シングルの布団を2組敷くよりは少し狭いが、セミダブルは大人2人が間を開けて余裕で眠れるサイズだ。
小さな姫と小柄な青八木と俺なら何とか寝れるだろうけど・・・。
そんなことを考えてたら青八木が視界の端でそわそわしていることに気づいた。
「どうした?落ち着かないのか?」
「・・・ん。今、俺たち・・・。姫と、同じ香り」
「っ!?青八木ぃ〜・・・。気にしないようにしてたんだぞ・・・」
「ごめん。純太」
「意識したら心臓爆発しそうだ・・・。凡人の俺にはハードルが高い・・・」
バクバクする心臓を何とか鎮めようと深呼吸すると、青八木も俺と一緒に深呼吸をする。
それからさっきまでの事を思い出して、また撃沈してしまった。
「青八木・・・。俺さ。さっき姫を褒めちぎってる間は、姫が照れまくっててくれたから心の余裕があったんだ」
「・・・ん。俺も、そう」
「だけどさ。だけど・・・。うあああああああっ!マジで心臓潰れるっ。駄目だ!!思い出すだけで心臓止まりそうだ!!」
そうだ。
さっきまでは、姫が自信をつけられればと思っていたんだよ。
俺たちが姫を拒絶するなんて有り得ないって、こんなにも姫を必要としてるんだって、ちゃんと姫に理解して欲しかったから。
だけどその間も、俺たちの言葉に姫が照れて真っ赤な顔で小さい手で顔を隠していた様子は・・・・マジで可愛すぎた。
青八木が俺の肩にポンと手を乗せたから青八木を見ると、何度も青八木は頷いている。
分かる、その気持ち、俺もそうだから・・・と言っているみたいに。
「・・・でもさ。姫が元気になって良かったな」
「・・・ん。安心した」
そう言い合うと、俺は青八木と顔を見合わせて心から笑うことが出来た。
俺も青八木も愛用のボディスプレーがあるが、少し気恥ずかしいけど、今日と明日はこの姫と同じ花の香りでいようと思っている。
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 嬉しい感想ありがとうございます^^メロメロ・・・なんて素敵なお言葉でしょう(嬉)そしていつも温かいお言葉とても励みになります。今後も頑張ってまいりますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月24日 19時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 姫ちゃんはどうなってしまうのか、次回が気になっちゃいます!荒北さんの誤解がとけて良かったです♪皆さん姫ちゃんにメロメロですね!更新頑張って下さい*^^* (2019年12月24日 12時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - Mayuさん» 嬉しいコメントありがとうございます^^大好きと言っていただけてとても励みになります♪今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年12月17日 2時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
Mayu(プロフ) - 第9期,お疲れ様でした!瑠璃さんの作品,大好きです!これからも頑張って下さい。応援してます! (2019年12月16日 15時) (レス) id: bf6e64c20c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ふたばさん» ありがとうございます^^ゆっくり構想を練りたいと思います。いつも励みになっております(*^^*) (2019年12月16日 4時) (レス) id: d25e595259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2019年10月7日 6時