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手嶋先輩と青八木先輩とキッチンで並んでお料理をする。

青八木先輩はとても器用でキャベツの千切りがとても上手だ。


手嶋先輩はお好み焼きにこだわりがあるみたいで私が小麦粉と卵とダシの素を混ぜてお水を入れる時に、楽しそうにてんかすと刻んだ紅生姜を投入している。

てんかす入れるの初めてだけど美味しいのかな?と考えていると、最近ごはん食べれていなかったことに気づいて、少しだけ空腹感が沸いた。




「なぁ、姫。姫はさ。俺みたいな凡人と一緒にいることに嫌悪したりするか?」

「ぇ・・・?そんなわけ、ないです」

「そっか。じゃあさ。青八木みたいな無口な奴と一緒にいるのは面倒だとかは?」

「思いません・・・。手嶋先輩・・・。どうして、そんなこと・・・」




手嶋先輩も青八木先輩も、いつも優しくて、大切にしてくれて、私の気持ちをいつもいつも1番早く救い上げてくれる。

それなのに、どうしてそんなこと思うんだろう。



私は一度も、先輩たちにそんな感情を向けたことなんてないのに・・・。

そんな戸惑った私の感情を読み取ったのか、手嶋先輩と青八木先輩は顔を見合わせてふっと笑う。




「・・・姫は、そんなこと、思うわけない。信じてる、から」

「だよな!青八木。姫、今言ったのはさ。俺と青八木のコンプレックスだ」

「コンプ、レックス・・・ですか・・・?」

「そ。俺は自分のことを凡人だと思っていて、いろいろ悔しい想いもしてるし」

「・・・俺は、無口だから、うまく、人と関われない」




そう言って微笑む2人に、私は戸惑いながらも視線を合わせる。

すると手嶋先輩が私の視線に合わせて屈んでくれて、目の前に顔を突き合わせて優しく目を細めた。




「姫。俺たちは姫がそんなこと考えないって信じてる。だからさ。姫も俺たちのこと信じてくれないか?」

「え・・・?信じる・・・ですか・・・?」

「そう。姫のコンプレックスは?その見た目か?それとも、自分自身の自信の無さか?」

「・・・・っ!」




手嶋先輩にそう言われて、私はドキリと胸が跳ねた。

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作品ジャンル:恋愛
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 素敵な感想ありがとうございます^^癒しになっているとお聞き出来て本当に嬉しいです♪今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年10月29日 20時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 皆さんイケメンですね!ここに来るととても癒されます。姫ちゃん可愛すぎる!! (2019年10月29日 20時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - %さん» 嬉しい感想ありがとうございます^^気持ちを打ち明ける時期、どうしましょうね(汗)誰か1人が個別で飛び出しちゃわないように調整しながら悩みたいと思います★今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年10月6日 10時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
- んんんんんっ!手嶋先輩も青八木先輩もイケメンですね!さて、いつ姫ちゃんに自分の心を打ち明けるのでしょう…?(ニコニコ) (2019年10月6日 10時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - かあさん» 嬉しい感想ありがとうございます^^チーム2人はこんなところでもバッチリいいお仕事してくれますね(笑)今後も頑張ってまいりますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年10月4日 12時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2019年8月15日 18時

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