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練習再開の言葉でお昼からは箱根の山を越えていくコースを走ると聞いた。

少し長めのコースだけど、インターハイでも走る予定のコースらしいから、なんとか走り切って何かしらの報告を総北のみんなにしたいと思う。


・・・と、あの山だよと嬉しそうに真波くんの指差した方へ視線を向けて眩暈がした。

あの緑々しい大きな山を越えるの・・・っ!?

私、こんな大きな山初めてかもしれない。


1番前を荒北さんが引いてくれて、福富さん、私、東堂さん、真波くんの順番で走っている。

新開さんと泉田さんは、山に入るまでの平坦区間でスプリント練習をするということで先を走っていったけれど、山に入る手前で戻ってくるらしい。


新開さんと泉田さんが戻ってきて、新開さんは何故か私にお礼を言ってきた。




「はぁ・・・。ちぃと疲れた。姫さん、ありがとな。おめさんのおかげで俺は弱点を克服できたんだ。総北の連中にとっては余りいい知らせではないだろうけどね」




そう言われて、私は何か新開さんにしたのか考えてみたけれど、さっぱり分からなかった。

でも、新開さんの言葉から考えると、総北にとってはよくない手助けをしてしまったのかと思うと複雑な心境になる。


だけど新開さんの清々しい顔を見て、今はそれでいいかと考えるのを後回しにすることにした。

走っていて過ぎていく景色に、インターハイで先輩たちはこの道を走るのかと思うと、ドキドキする。


そこに私がいなくても、先輩たちのことを精一杯応援しよう。

たとえ今、こうして一緒に走ってくれている箱学のみんなが敵になってしまっても・・・。




「・・・っ」




そこまで考えて、チクリと胸が痛んだ。

ふと、後ろを走る東堂さんに視線を向けると、それに気づいた東堂さんが私の隣りに上がってきてくれる。




「姫?そんな悲しそうな顔をしてどうしたのだ?この俺が聞いてやろうではないか。話してみるがいい」




そう言って東堂さんは優しく微笑んで私の腰に手を回す。

きっとふわふわして走っている私を支えてくれているんだと思う。

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作品ジャンル:恋愛
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 素敵な感想ありがとうございます^^癒しになっているとお聞き出来て本当に嬉しいです♪今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年10月29日 20時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 皆さんイケメンですね!ここに来るととても癒されます。姫ちゃん可愛すぎる!! (2019年10月29日 20時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - %さん» 嬉しい感想ありがとうございます^^気持ちを打ち明ける時期、どうしましょうね(汗)誰か1人が個別で飛び出しちゃわないように調整しながら悩みたいと思います★今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年10月6日 10時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
- んんんんんっ!手嶋先輩も青八木先輩もイケメンですね!さて、いつ姫ちゃんに自分の心を打ち明けるのでしょう…?(ニコニコ) (2019年10月6日 10時) (レス) id: 02aec80553 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - かあさん» 嬉しい感想ありがとうございます^^チーム2人はこんなところでもバッチリいいお仕事してくれますね(笑)今後も頑張ってまいりますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年10月4日 12時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2019年8月15日 18時

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