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青八木side
純太が姫に電話をして、途中から様子がおかしいと思った。
突然ずるいとか、俺たちもお泊りとか、軽い口調で言っていたけど、俺には分かるよ。
純太の心の中は、今、怒りと困惑の感情で埋め尽くされているんだって。
事情を聞いた俺の心もきっと純太と同じくらいの感情でいっぱいなんだ。
「・・・菓子と飲み物」
「え?あ、ああ。そうだよな。突然の訪問なんだし、姫に何か買っていくか!」
「んっ」
俺と純太はロードで姫のマンション近くのコンビニに寄ってから姫のマンションに行った。
ロビーのロックを外してもらい中の管理人室の前を通ると、管理人のおばさんが声をかけてきた。
「あ、あなた達も真紅ちゃんの学校の生徒?彼女不安そうだったから心配してたのよ。そうね、本当だったら夜に男の子を入れるわけにもいかないんだけど、事情が事情だし、1人既にいるから2人きりよりは安心よね。学校には黙っておくわね。うふふ」
と、早口で言ってきたけど、どこで息継ぎしたのか分からなかった。
姫に玄関のドアを開けてもらって中に入ると、巻島さんがダイニングの椅子に座って寛いでいた。
今は笑って俺たちを迎え入れてくれているけど、たくさん泣いたのか目元が赤かった。
1人でいた時は不安だっただろうなと思うと、胸がちくりと痛くなる。
お土産を渡すと姫は嬉しそうにお礼を言って、姫の部屋に通してくれて、それに続いて巻島さんも俺たちに続いて入ってきた。
姫がグラスの準備をしにキッチンに戻ったところで純太が切り出す。
「・・・巻島さん。俺たちが姫に電話しなければ、1人でも泊まってました?」
「あん?あー。そうだな。流石に放っておけないっショ」
「こんなこと聞くのもアレなんですけど、巻島さん、姫のこと好きなんですか?」
純太よ・・・。
ストレートに聞きすぎなんじゃないか?
なんか、2人とも目を逸らさないし、この少しでも動いたら狩られてしまう空気が辛い。
いや、俺も姫のことが好きだと思う・・・から、余計に。
俺は今、この青い惑星の空気と化したいと感じている・・・。
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 素敵な感想をありがとうございます^^状態異常という表現に嬉しすぎて笑っちゃいました(笑)神・・・なんて素敵なお言葉いただけるなんて光栄です><今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年10月29日 3時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 荒北さん(箱学メンバー)との合宿、最高すぎて“悶える”という状態異常にかかりっぱなしでした^^この作品神がっかてます! (2019年10月28日 22時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ソラさん» いつも感想ありがとうございます^^たくさんコメント頂けて嬉しい限りです♪何度も読み返してくださって感激です!推しが決まらない内はブレブレでいろんな方に愛していただきますね★今後ともよろしくお願いいたします('-'*) (2019年8月4日 1時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 何度もコメすみません(^^;) 荒北さんのお姫様抱っこに触発されてまた1話から全部読んできちゃいました(≧∇≦)何度めかな笑。読むページによって推しが変わりますが姫ちゃん可愛い過ぎますね。箱学の押せ押せ楽しみにしていますね(^ ^) (2019年8月3日 18時) (レス) id: c7e90ea51e (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - 的場琳さん» 嬉しい感想ありがとうございます('-'*)総北陣の大人しさが際立つ箱学の押せ押せを執筆できればと思います。今後も頑張っていきますのでよろしくお願いいたします^^ (2019年7月30日 21時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2019年5月31日 2時