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私と田所先輩の会話を聞いて、金城先輩が気遣うような視線を向けてきた。



「気づかなくてすまなかったな。もう少し配慮すれば良かった」

「い、いえ。そんなことないです・・・っ。私もさっき気づきましたし、普段みなさんが気遣ってくださっていたことに気づいて嬉しくなりました」



そう言って笑うと、金城先輩はほっとした顔をして微笑んでくれた。

トレーニングルームに着くと、プリントを受け取ってみんながそれぞれ行きたい場所へ移動する。

私はどうしようかなと思っていると、田所先輩が降ろしてくれた。



「俺はスプリント向きの筋肉を強化したいからな。多分、別の部屋になる。姫は・・・。んー。おい。泉田。姫にも出来るトレーニングマシーンはあるのか?」

「え・・・?そ、そうですね。彼女の脚質を俺は昨日、見極められませんでした。何に向いているかによりますね・・・」

「あー・・・。おーい。金城ー。どうすんだ?これ」



田所先輩は何かを考えているようだけど、もしかして昨日の夜、私が『引かないルーラー』なのだと聞いたのかもしれない。

だからきっと、伝えていいのか悩んでいるんだと思う。



「そうだな。姫は・・・クライマー向きの小さな体だから下手な筋力アップは出来ない。皆のサポートに回る意味では心肺機能が充実しているルーラーだ」

「そうですか。確かに心肺機能がしっかりしているのは、昨日最後まで俺たちに着いてこれたところを見ると納得ですね。では持久力を強化するためには長い時間ハンドルで自身の体を支える必要がありますから、背筋を鍛えるのはどうでしょう?」



泉田さんがいろいろ考えてトレーニングマシーンに案内してくれた。

あ、これ、最初に泉田さんがトレーニングしていたマシーンだ。

開いた腕を体の前に引き寄せるものだった気がするけど、これで背筋が鍛えられるんだね。


金城先輩と泉田さんが見守る中、シートに座って両サイドにあるバーを掴んで引き寄せてみる。

・・・・・あはは・・・動かないね・・・。

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作品ジャンル:恋愛
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» いつも感想ありがとうございます^^こんなに遅い時間にまで読み進めてくださっていたのだと感動してしまいました★毎日1話更新しておりますのでご無理なさらず読んでくださると嬉しいです♪今後ともよろしくお願いいたします(*^^*)因みにこの時間が執筆構想時間です★ (2019年8月14日 1時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 今回のお話では涙目になってしまうシーンがあったり、ほわほわするお話もあってとっても楽しめました♪次も頑張って下さいね! (2019年8月14日 1時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - az☆azさん» 嬉しい感想ありがとうございます^^弱虫姫箱学偏も楽しそうですね♪この小説が落ち着いたら書いてみたいと思います!今後も頑張っていきますのでよろしくお願いいたします^^ (2019年7月14日 23時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
az☆az(プロフ) - とっても面白いです!箱学として通ってる姫も読んでみたいです!お時間の方があればよろしくお願いしますm(_ _)m更新頑張ってください! (2019年7月14日 23時) (レス) id: 22cdeb44e5 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - 猫柳さん» 嬉しいコメントありがとうございます^^とても励みになります♪毎日更新頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします^^ (2018年12月29日 1時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2018年12月14日 0時

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