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合宿も半分が終わってしまって、何だか箱学の人と後2日しか交流できないんだなぁと思うと、少し寂しく感じてしまう。
お風呂上りに鳴子くんとロビーの端の椅子に座って大きなガラス窓の外のライトアップされている。
景色を眺めながら自販機で売られていた小さなパックのミルクを飲む。
「ホンマは瓶の牛乳を風呂上りに飲むんが流儀なんやけどなぁ。まあ今日のところはこれで許しといたるわ!」
「ふふ。冷たいミルクをお風呂上りに飲むのは初めてだけど、美味しいね」
「カッカッカ!せやろ?ワイもせやけど、姫も大きいならんとあかんしな!カルシウムは大事なんやで?飲み過ぎたら腹痛ぁなるからボチボチなぁ」
「経験者は語る・・・?」
「なぁっ!?それは言わんお約束っちゅうやつや!」
「ふふ。ごめん」
鳴子くんとお話していると、楽しくなってきて心がふわりと浮上する。
鳴子くんは、自転車に乗っている時も、お話している時も、何をしている時も、きっと全力なんだろうな。
そういえば、私はまだ今泉くん以外の1年生と一緒に走ったことないんだよね。
「鳴子くんは、小野田くんと同じくらいの体格だけど、小野田くんと同じクライマーなの?」
「んあ?あかんあかんっ。ワイは登りは苦手やねん。おっさんと同じスプリンターやで。あの風に乗っていくようなスピード感が堪らんのや!って、ああ。姫とは一緒に走ったことないんやったなぁ」
鳴子くんは田所先輩と同じスプリンターだったんだね。
そんなことを考えていたら、3年生3人が後ろを通った。
「おい。そこのちびっ子2人!そろそろメシの時間だ。いくぞー!」
「おいこらおっさん!誰がちびっ子2人や!!ワイは姫より20センチ以上もでかいんやでー!!」
「え・・・っ?な、鳴子くん。それって私だけちびっこってこと・・・?」
「えっっ!?ち、ちゃう!それは誤解やで!」
「クッハ。鳴子。目が泳いでるっショ」
「うぅ・・・。鳴子くん・・・」
鳴子くんは最後まで誤解だと叫んでた・・・。
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» いつも感想ありがとうございます^^こんなに遅い時間にまで読み進めてくださっていたのだと感動してしまいました★毎日1話更新しておりますのでご無理なさらず読んでくださると嬉しいです♪今後ともよろしくお願いいたします(*^^*)因みにこの時間が執筆構想時間です★ (2019年8月14日 1時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 今回のお話では涙目になってしまうシーンがあったり、ほわほわするお話もあってとっても楽しめました♪次も頑張って下さいね! (2019年8月14日 1時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - az☆azさん» 嬉しい感想ありがとうございます^^弱虫姫箱学偏も楽しそうですね♪この小説が落ち着いたら書いてみたいと思います!今後も頑張っていきますのでよろしくお願いいたします^^ (2019年7月14日 23時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
az☆az(プロフ) - とっても面白いです!箱学として通ってる姫も読んでみたいです!お時間の方があればよろしくお願いしますm(_ _)m更新頑張ってください! (2019年7月14日 23時) (レス) id: 22cdeb44e5 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - 猫柳さん» 嬉しいコメントありがとうございます^^とても励みになります♪毎日更新頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします^^ (2018年12月29日 1時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2018年12月14日 0時