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荒北さんの切れ長の目から怒りの色が少しずつ消えて、だんだん呆れたような表情に変わっていくのを感じながら、なんとか昨日の夜と、今朝のことをお話した。

手嶋先輩と青八木先輩は何も悪くないのだと必死に説明すると、荒北さんは長いため息をつく。



「・・・よーく分かったぜ」

「わ、分かっていただけましたか・・・」



納得してくれたらしい荒北さんを見て、ホッと息を吐いた私だったけれど・・・。



「ああ、よーく分かった。テメーが天然で何も危機意識がねぇってことがなぁ!」

「ふぇ・・・っ!?」

「俺は何度も言ってんだろーが!危機意識を持てって何度言わせりゃ気が済むんだよ!このバァカちゃんがぁ!俺ら男と女のお前じゃ色々差があるんだっつーの!」

「で、でも、手嶋先輩も青八木先輩も何もしません。虐めたりもぶったりも絶対しませんっ」

「言葉の意味がズレてんだって言ってんの!・・・このっ」

「ぁ・・・っ」



荒北さんは左手で私の両手首を掴んで持ち上げて頭の上で固定すると、右手で私の顎を持ち上げて固定した。

驚いて目を見開くと、荒北さんは唇が触れそうなほど近くで私の目を覗き込んで言った。



「・・・何も殴る蹴るだけが暴力じゃねぇよ。女は常にこういう暴力にも警戒しなきゃなんねぇんだよ。男にこんなことされて、テメーは振りほどけるんかよ?」



荒北さんの目から視線を逸らせない。

荒北さんは、優しいって、今でも思っているけれど、だけど・・・。


必死に手を動かそうとするけれど、荒北さんの片手でさえびくともしなくて、親指と人差し指だけで固定されている顔でさえ外すことが出来ない。

虐められていた頃に感じていたのとは違う・・・恐怖。


私は、荒北さんが・・・怖い・・・?

一度恐怖だと感じてしまうとカタカタと体は震えだして止まらなくなって、ジワリと涙が視界を滲ませる。

ひくりと喉が動いて、涙が溢れ出した。



「・・・っ。ふぇ・・・っ」

「・・・っ!」



私が我慢出来なくなって本格的に泣き出してしまった瞬間、抱きしめられた。

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作品ジャンル:恋愛
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» いつも感想ありがとうございます^^こんなに遅い時間にまで読み進めてくださっていたのだと感動してしまいました★毎日1話更新しておりますのでご無理なさらず読んでくださると嬉しいです♪今後ともよろしくお願いいたします(*^^*)因みにこの時間が執筆構想時間です★ (2019年8月14日 1時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 今回のお話では涙目になってしまうシーンがあったり、ほわほわするお話もあってとっても楽しめました♪次も頑張って下さいね! (2019年8月14日 1時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - az☆azさん» 嬉しい感想ありがとうございます^^弱虫姫箱学偏も楽しそうですね♪この小説が落ち着いたら書いてみたいと思います!今後も頑張っていきますのでよろしくお願いいたします^^ (2019年7月14日 23時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
az☆az(プロフ) - とっても面白いです!箱学として通ってる姫も読んでみたいです!お時間の方があればよろしくお願いしますm(_ _)m更新頑張ってください! (2019年7月14日 23時) (レス) id: 22cdeb44e5 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - 猫柳さん» 嬉しいコメントありがとうございます^^とても励みになります♪毎日更新頑張りますので今後ともよろしくお願いいたします^^ (2018年12月29日 1時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2018年12月14日 0時

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