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頷いた青八木先輩は、ぽつりと呟く。



「・・・総北は、いつも姫がいて、それが当たり前の日常・・・。姫がいないと、もうそれは、非日常」



青八木先輩の言葉にじわりと心が温かくなった。

私がいるのが当たり前の日常・・・いないのは非日常って言葉に嬉しい気持ちが心を軽くしてくれる。

でも、それでも1つだけ確認しておきたかった。



「あの・・・。わ、私がいることで、先輩たちにご迷惑・・・かけていたり・・・」

「・・・しない」

「しないな。逆にいてもらわないと困るんだけど?な?青八木!」

「・・・んっ!」

「よかった・・・です」



ほっと肩の力を抜くと、2人は立ち上がって私の両手を引いて立たせてくれた。



「来たみたいだな」



手嶋先輩が扉の方へ視線を向けたことで、私の視線も自然と扉に向かう。

すると扉が開いて金城先輩たちがゾロゾロと入ってきて、このお部屋の人口密度が跳ね上がった。

その中には新開さんと泉田さんもいて、なんだか気まずくて俯いてしまいそうになるけど、両隣りにいる手嶋先輩と青八木先輩が同時に背中をポンと優しく叩いてくれて何とか深呼吸して落ち着いた。

福富さんと金城先輩が前に立って、今日のメニューを発表する。



「今日はAチームは箱学3年、総北1年、2年。トレーニングルームでトレーニングを。Bチーム箱学1年、2年、総北3年は外に走りに行く」

「明日は逆のメニューだ。合宿3日目、4日目のメニューはまだ決めていないので、また後日改めて伝える」



そ、そっか・・・2日間は新開さんたちも一緒なのか・・・。

そして2日間は3年生と練習出来ないんだなと、少し寂しく感じていると、福富さんがこちらを見ていることに気づく。



「クリス。お前は体力差もあるし別メニューになる」

「え・・・?」

「金城がクリスのメニューを組んでいるはずだ。後で確認しておいてくれ」

「は、はいっ」



そ・・・そうだよね。

私は男の人と比べると体力も無いから、みんなと同じ練習メニューに着いていけるわけが無いんだった。

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作品ジャンル:恋愛
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» いつも感想ありがとうございます^^箱学偏は何故か荒北さんと新開さんがグイグイ前に出てきていますね(笑)今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年8月13日 21時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 私、箱学の中でも特に泉田さんと荒北さんが好きなのでお二人との絡みがあって嬉しかったです!更新頑張って下さい (2019年8月13日 21時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ミズキさん» コメントありがとうございます。間違えていましたね・・・すみません><現在多忙のため修正に少しお時間がかかるかと思いますが少しずつ直していきます。ありがとうございました。 (2019年4月5日 6時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ミズキ(プロフ) - 東堂さんの名前甚八じゃなくて尽八ですよ! (2019年4月4日 23時) (レス) id: eee77d9b22 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ぺやみさん» 嬉しいコメントありがとうございます^^御堂筋くんとの絡みも視野に入れているのですが、負の絡みになりそうです★大丈夫でしょうか?(汗)今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします^^ (2018年12月1日 13時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2018年11月26日 20時

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