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「そうか。姫、青八木。こうして謝ってるんだ。謝罪を受け入れてやるか？」
「俺は、姫がいいなら構わない」
「姫。ここは俺に免じてとりあえず謝罪だけ受け取ってやれないか？」
「･･･は、い」
手嶋先輩はこの状況が１番いいのだと判断したんだと思う。
私は先輩の判断を信じようと思うし青八木先輩の怪我も早く治療したいから頷いておいた。
先輩２人が立ち去る音が聞こえてしばらくすると手嶋先輩は私から体を離して私の顔を覗き込むと、困ったように微笑んで涙をスポーツタオルで拭いてくれた。
「･･･あっ。青八木先輩！け、怪我はっ」
「ん。大丈夫。大したことない」
そう言って肘を見せてくれたけど少し赤くなって擦り剥いている。
手嶋先輩はドリンクとかの台の横に置いてあった救急箱から絆創膏を取り出して青八木先輩の肘にぺたりと張った。
練習終わりには消毒させてもらおう･･･。
「姫。怖かったよな。青八木がいてくれてよかった。青八木、ありがとうな」
「ん。俺だけじゃ無理だった。純太が来てくれて助かった」
青八木先輩は私の傍まで来ると、頭を撫でてくれるけど、その持ち上げられた右手の肘には絆創膏がチラリと見えて私の目からはまた涙の膜が張りそうになった。
「ごめんなさい･･･。ごめんなさ･･･っ。青八木せんぱ、い。突き飛ばされた時、こわか･･･っ」
「大丈夫。姫。大丈夫。俺は、姫が攫われるかと思って、怖かった。最初姫があいつらから何か取り戻そうと、向かって行ったの見えたから･･･」
「あ･･･。それはあの」
ちらりと補給台に視線を向けた私に気づいて手嶋先輩が台の上に視線を彷徨わせてから私の作ったお菓子を手に取った。
「これ･･･。甘い匂いがする。手作りか？」
「はい･･･。いつも助けてもらっているのに、私、先輩たちに何も返せていないから･･･。お礼にと、思ったんですけど･･･」
「うまそうだな。ほら、青八木」
「･･･手作り」
私が座り込んでいる前に、手嶋先輩と青八木先輩は２人とも片膝をついて私の前にしゃがむと、カサリとお菓子の紙を外して一口パクリと食べた。
驚いてその光景を見ていると、２人は子供みたいな顔でニコリと笑ってくれる。
「「うまい！」」と･･･。思わず私も笑顔になると、『泣くか笑うかどっちかにしろ』と、２人も同じ笑顔を返してくれた。
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にわなずな(プロフ) - 5ページ東堂が藤堂になってますね (2019年12月28日 23時) (
レス) id: d640b39bc8 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» いつも嬉しいお言葉をありがとうございます＾＾励みになります。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年8月13日 21時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 姫ちゃんの頑張る姿に感動をおぼえました！ストーリーも面白かったです♪ (2019年8月13日 19時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - Tukineさん» 嬉しい感想をありがとうございます＾＾とても励みになります。今後も頑張っていきますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年8月12日 14時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
Tukine(プロフ) - 姫が可愛いです。妹にしたい。皆の構いたくなる気持ちがわかります。 (2019年8月12日 0時) (レス) id: cec2b3b425 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2018年11月5日 0時
