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振り向いた鳴子くんの顔は真っ赤で、恨めしそうに私をじとりと見詰めてきた。

え・・・?

私、もしかして何かやらかしちゃったの・・・?


「・・・ワイ、もうお嫁に行けへんわっ」

「え・・・っ!?鳴子くん、男の子はお嫁さんじゃなくてお婿さん・・・なんじゃ?」

「・・・よっしゃあっ!!姫!ナイスなツッコミや!!ほな、さいならーっっっ!!!」

「えっ!?ちょ・・・っ。鳴子くんっ!?」


片手をビシっとおでこに当てた鳴子くんは、全速力で走り去ってしまった。

・・・えぇぇ?

元気になったみたいで良かったけど・・・。


「・・・姫。あまり鳴子を甘やかすなよ」

「きゃあっっっ!?」


突然後ろから声をかけられて、飛び上がってしまった。

慌てて振り向くと、呆れたように私を見下ろす今泉くんが腕を組んで立っていた。


「ああ・・・びっくりした。えと、甘やかし・・・?」

「そうだ。鳴子みたいな単純バカは落ち込んでもすぐ立ち直るからな」

「ふふっ」

「・・・何笑ってるんだ?」


今泉くんも、鳴子くんのこと心配してたのかもしれないと思って、なんだか微笑ましくて笑ってしまった。


「ふふ。ううん。今泉くんと鳴子くん。仲良しさんだなと思って」

「はぁ・・・?いや、それは無い」

「えー・・・?」

「えー?じゃない。まったく、姫も平和な頭してるな」

「ひゃあーっ」


今泉くんは、ふぅ・・・っと溜息をついた後、ふっと笑って私の頭を片手で掴んで髪をかき混ぜた。

でも、照れ隠し・・・だよね?

こんなこと言ったら、また頑なになっちゃう今泉くんが想像できたから黙っていることにしよう。


「・・・」

「ひゃぁぁぁ・・・っ」


今度は不機嫌そうに頭を乱暴に撫でられた。

何を考えていたのか、何故かバレてしまったらしい・・・。

なんでぇっ?

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作品ジャンル:恋愛
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にわなずな(プロフ) - 5ページ東堂が藤堂になってますね (2019年12月28日 23時) (レス) id: d640b39bc8 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» いつも嬉しいお言葉をありがとうございます^^励みになります。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年8月13日 21時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 姫ちゃんの頑張る姿に感動をおぼえました!ストーリーも面白かったです♪ (2019年8月13日 19時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - Tukineさん» 嬉しい感想をありがとうございます^^とても励みになります。今後も頑張っていきますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2019年8月12日 14時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
Tukine(プロフ) - 姫が可愛いです。妹にしたい。皆の構いたくなる気持ちがわかります。 (2019年8月12日 0時) (レス) id: cec2b3b425 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2018年11月5日 0時

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