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アルに診察してもらった後のるうは、安心して過ごすことが出来ると思っていました。
ですが元気ならということで、洋服のサイズの採寸や、お茶を飲む時のカップや、食事の時に手に持つフォークやナイフ、スプーンなど、るうが触れる物すべての採寸がされました。
目の回りそうな忙しさでしたが、確かに服や生活用品は出来るだけ早く作ってもらえた方が助かると思い、なんとかすべて乗り切る頃にはお昼時になっていました。
「かい。ぽんぽん、くぅくう、でしゅ」
「ふふ。るう語は可愛らしいですね。るうはこの時間も食事をとるのでしたね。アルから聞きました」
るうは自分の言葉がちゃんと通じているのか心配なようで、すべての言葉にジャスチャーをつけているのですが、おなかが減った=ぽんぽんくぅくぅ、というジャスチャーが両手で自分のお腹をさすって見上げてくるという可愛らしい行為に頬が緩むカイなのでした。
ちなみにここにはリクはおらず、アルが最初に言っていた『理由説明』に連れて行かれた後でした。
カイとるうがお話している時に、ノックの音と共にナミがワゴンを押して入ってきます。
「さあ、るう様。お食事が出来ましたよ。コック長に言って少なめに作ってもらったのですが、この量でもやっぱり多いでしょうか?」
「なみ。ありがと、でしゅ」
「るうが食べられる量がまだ把握できていませんから、少しずつ様子を見ながら調整していきましょう」
カイの言葉に頷いた後、るうは大きなフォークを片手にまたもや朝と同じようなお肉の種類に目を白黒させましたが、確かにナミの言っていた通り、朝よりは少ない量でした。
薄い塩味のお肉をちびちびもきゅもきゅと口に入れて食べていたるうですが、1度フォークをテーブルに置くと、カイに質問します。
「あにょ、かい、たちの、ごはん。いつも、おしお?でしゅか?」
「え?あー。ええ、そうですね。この屋敷にいるのがほとんど竜族で、私たちは肉そのものの味が美味しいと感じるので大体は塩のみで味付けられていますが・・・」
カイの言葉にるうはしょんぼりしました・・・。
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ダリア - やはり貴方様の書く作品は迚素晴らしい物ですね!るうちゃん物凄く好きです!可愛い!登場人物は全員好きになってしまいました!! (2022年9月15日 3時) (レス) @page50 id: d57692a101 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - やほ子さん» 読んでくださっていたのですね。ありがとうございます!今は繁忙期で少し忙しくて更新が遅いですが今後もよろしくお願いします^^ (2021年3月17日 0時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
やほ子(プロフ) - 瑠璃色の夢さん» なるほど!!私少し前に読んでました!リメイク版が見れるなんてうれしいです! (2021年3月16日 21時) (レス) id: d9cd79b552 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - やほ子さん» コメントありがとうございます。こちらは以前別サイトで投稿していた小説のリメイク版になります^^現在は瑠璃色の夢という名でしていますが以前は瑠璃夢という名で投稿しておりました。 (2021年3月16日 15時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
やほ子(プロフ) - この小説他のサイトにも投稿してらっしゃったりしますか? (2021年3月16日 14時) (レス) id: d9cd79b552 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠璃色の夢 | 作成日時:2020年1月29日 16時