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「姫は自分の意思で総北に来た訳ではない」
「は･･･？」
「そもそもお前のいう男目当ての唯の馬鹿な女がいたとして、だ。ここは男子校だ。その女の意思で簡単に入学できるわけがないだろう。というか不可能だ」
「･･･じゃあ何で、女が１人入学出来てるんですか。おかしいでしょう」
確かに、今泉の言っていることは『今の時点では』正しい。
「理事長の事情だ。姫は巻き込まれた側、つまり被害者でもある」
「何でうちの部なんですか？そもそも女が自転車に興味持つのもおかしいし、総北はロードレースの強豪校ですよ」
「そもそも。姫はそれさえ知らない」
「え･･･？」
金城さんは今泉の姫への嫌悪対象を１つずつ確実に削ぎ落としていく。
「姫は入学式の日、偶然にも手嶋に勇気を貰い、偶然にも巻島の言葉に感銘を受け、偶然にも田所に助けられて自転車部に来た。そして変わりたいという決意と志を持って俺に言った･･･。弱く、何も持たない自分でも自転車に乗ったら、人生が変わるだろうかと。みんなと走れるだろうかと」
「･･･っ！」
「１週間前の姫は、ロードバイクも初めて見る。前傾姿勢さえ１人では保てない、自転車を支えて貰わないとペダルさえ回せないほどの状態だった」
「･･･え」
金城さんは今泉の目を真っ直ぐに見つめて話を続ける。
「そんな姫が、今はどうだ？前傾姿勢を保ち、１人でバランスを取り、俺たちのロードに出ている時間中、回し続けている」
金城さんは姫の頑張りを思い出したのか、目を細めて優しい顔をした。
「毎日１人で３本ローラーに乗って、俺たちがロード練習に出るのを悔しい思いで見送りながら、それでも文句ひとつ言わずに限界まで回す。ひたすらに、だ」
「そんな･･･はず」
「今泉。本当に姫は、お前の言う『尻の軽い馬鹿な女』だと思うか？」
「っ！」
今泉は呆然と金城さんを見つめて、今聞いたことが信じられないような顔をした後、表情を歪めた。
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瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» コメントありがとうございます＾＾不快だなんてとんでもないですよ。こうして読んでくださる方がいるんだと再認識出来て、とても励みになります(*^^*)ありがとうございます♪ (2019年8月13日 19時) (
レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 此方こそ、よろしくです。コメントは数回しかしたことがないので不快な気分にさせてしまうかもしれないのですが(._.) (2019年8月13日 16時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - ダリアさん» 1期に続いて２期も感想頂けるなんて感激です＾＾狂喜乱舞という表現にとてもテンションが上がっております。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします＾＾ (2019年8月13日 4時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - 心が...狂喜乱舞しました。もう、本当に...最っ高です！ (2019年8月13日 3時) (レス) id: 7c4b8b3529 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - YAMASAさん» 感想ありがとうございます＾＾舞台版も面白いですよね。応援ありがとうございます♪頑張りますね！ (2018年11月4日 5時) (レス) id: 86b4dd6b0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2018年10月29日 21時
