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目を見開いた私の目から、残っていた涙が滑り落ちていく。
私は、幸せ者だ。
だって、私は１人じゃないんだから。
「お。おったでー！って、姫泣いとるやんかぁぁぁ！？」
「青八木さんが一緒なんだ。騒ぐな」
「ひ、姫！！い、痛いの！？大丈夫！？」
「青八木っ。姫は大丈夫なのか？？」
鳴子くん、今泉くん、小野田くん、手嶋先輩･･･。
「やはり屋上は暑いな。姫、体に響く。戻ったほうがいい」
「あっちぃな！よし、姫。帰りは俺が運んでやる！ははは」
「はぁー。姫、大人しく従った方がいい。田所っちの熱が余計に体感温度上げるっショ･･･」
金城先輩、田所先輩、巻島先輩･･･。
大好きな人たちが、ここにいる。
私は、大切な人たちの為に、進んでいく。
青八木先輩の言う通りだ。
ううん･･･地図もコンパスもいらない。
だって、地図と睨めっこしていたら、大切な何かまで見過ごしてしまいそうだから。
進んだ先がどこに向かうのかなんて分からないけど、精一杯。
うん、今の私の精一杯で進んでみよう。
そう思ったら不安な気持ちもどこかへ行っちゃった。
ほんのちょっぴりでいい。
私は、今の私より強くなりたい。
「金城先輩。巻島先輩。田所先輩･･･」
私が３年生の名前を呼ぶと、３人は『うん？』と私を見下ろしてくれて視線が重なる。
「私は、もう先輩たちと一緒に、走れません」
「「「･････っ」」」
「もう、３年生とは走れません･･･けど、私の中には、金城先輩と、巻島先輩、田所先輩と一緒に走れた想い出がここにあります･･･」
私は自分の胸に両手を置いて目を閉じて微笑んだ。
すると、ふわりと体が浮く感覚。
目を開かなくても誰かなんて分かる。
静かに目を開くと、目の前には金城先輩の泣き出してしまいそうな顔。
私は両手を伸ばして、金城先輩の頬を両手で包んだ。
初めて触れる金城先輩の顔に、ふふっと笑顔が零れる。
「後悔･･･しないでください」
「････っ」
「インターハイのメンバーに選んでくださって、本当に感謝しているんです。私を、選んでくださって、ありがとうございます。先輩たちと走る時間を与えて頂いて、嬉しかったんです」
「姫･･･。ありがとう････っ」
きゅっと抱き締め合って、田所先輩に視線を移す。
私が両手を伸ばすと、田所先輩は気づいてくれて、軽々と私を抱き上げてくれた。
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ダリア - 語り足りない!!姫ちゃんって凄く鈍感なんですね。無意識に人を虜にしていっちゃうんですよね。最高です!d('v')荒北さんの赤面ご馳走さまです。空さんと松本さん好きです。魅力的なキャラを出して下さって有難う御座います！皆との絡みも嬉しかったです。 (2021年3月26日 21時) (
レス) id: 56047c544e (このIDを非表示/違反報告)
ダリア - えっ...?(困惑)こんなに甘〜い雰囲気醸し出しといて、荒北さんと姫ちゃんまだ付き合ってないんですか!?!?心がｷﾞｭﾝｷﾞｭﾝして顔が熱くなってしまいました。青八木先輩の言葉で姫ちゃんは独りじゃない、皆と一緒に走っていけるんだって思うと嬉しくて涙が出ました。 (2021年3月26日 21時) (レス) id: 56047c544e (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - オレンジチョコさん» 嬉しい感想をありがとうございます＾＾１年生編もう少し続きます（土下座）もうしばらく３年生がいるお話にお付き合いくださると幸いです。今後も頑張りますのでよろしくお願いいたします(*^^*) (2020年8月9日 3時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジチョコ(プロフ) - いつも楽しみにしながら待っています！！早く瑠璃色の夢さんの小説で新三年な方々や新一年などが見たくて堪りません！！これからも頑張ってください！！ (2020年8月8日 11時) (レス) id: 49cee51175 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃色の夢(プロフ) - 瑠羽さん» 嬉しい感想ありがとうございます＾＾読み返してくださっていたのですか（嬉）確かに荒北さんと姫ちゃんはどこか恋愛的甘さがありますよね（幸）ですが総北２年勢が私の中で大暴れしてそうはさせてくれなくて★（ついでに巻ちゃん）今後も見守って頂けると嬉しいです♪ (2020年6月28日 16時) (レス) id: ef139e1273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃色の夢 | 作成日時：2020年5月2日 3時
