第16話 ページ19
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「オイA、明後日ヒマか」
とある日の放課後。
荷物を鞄に詰めようとしたところで、三橋くんに声をかけられた。
「明後日？ ……は日曜だよね。どしたの、ゲーセン？」
「バァカちげぇよ、これじゃ」
そう言って、紙切れ2枚をヒラヒラと振った三橋くん。
これは、まさかーーーー
「こ、これ、遊園地のチケット！？ しかもペア！」
「へへん、まぁそーゆーこった」
三橋くんがチケットを持っていることにも驚きだが、その話題を私に振ってきたことが一番の驚きだ。
まさか見せびらかしに来ただけ、というわけでもないだろう。
私は心底びっくりしながら、確認の意味をこめて問う。
「これ、私と？ 他の人と行った方が……」
「理子も佐川も用事あんだとよ。伊藤も京子ちゃんとデートって言うし」
だからオレらもデートじゃ、となんの気もなしに言う三橋くんに、私は少しドキリとした。
ちなみに、三橋くんの言う理子ちゃんと佐川くんというのは、最近できた私のお友達である。
ーーその２人も伊藤くん達も行けないのであれば、私を誘ってくれたのも別におかしいことじゃないだろう。
そう自分に言い聞かせてみるも、２人きりで遊園地だなんて、まるで恋人同士みたいで無性にドキドキしてしまう。
「んでどーすんだよ、行くの？ 行かねぇの？ まぁ拒否権はねぇけどな」
「……ほんっとにとんだ暴君だよ、三橋くんは」
思わず文句を言ってみるも、よくよく考えればこの誘い、私にとって悪いことは何1つ無い。
ならば、断る理由もないのではないか。
「じゃあ……うーん……うん、行く！」
「うっし！ じゃあ決まりな」
そう三橋くんがあまりにも嬉しそうに言うものだから、私もなんだか嬉しくなってしまう。
へへ、と幸せな気分になった私に、三橋くんはニッと笑ってこう言った。
「んじゃA、交通費全部ヨロシクな」
ーーそうだった。こいつは、こういう男だった。
ほんの少しでもときめきかけた自分を恥じ、私は小さく溜め息を漏らしたのだった。
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相馬白楽(プロフ) - 841(やよい)さん» ありがとうございます……！！恐縮です！受験シーズンで更新遅めですが、何卒よろしくお願いします！ (2019年1月22日 15時) (
レス) id: abbe031de4 (このIDを非表示/違反報告)
841(やよい)(プロフ) - イラストもうまくて文章力も凄いです…！あなたは神ですね……！！ (2019年1月7日 14時) (レス) id: af225abe0a (このIDを非表示/違反報告)
相馬白楽(プロフ) - カナリアさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！これからも頑張って参ります！ (2018年12月8日 21時) (レス) id: 099d65d280 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - とっても面白いです更新頑張ってくださいとってもたのしみにしてます！ (2018年11月23日 19時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
相馬白楽(プロフ) - 智世琴さん» わーっありがとうございます！文章力を褒めていただける日が来るなんて；；；； 地の文が多いのがクセで、かなり抑えたので不安だったのでそう言っていただけて嬉しいです！応援よろしくお願いします(∩´∀｀)∩♪ (2018年11月15日 18時) (レス) id: 83bc508e1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：相馬白楽 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/soranana/
作成日時：2018年11月14日 16時
