第10話 ページ12
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翌日の放課後。
「ねぇねぇねぇねぇ！！ 見て見てあれ見てッねぇちょっと三橋くん！！」
「うるっせぇよ！ んな耳元で叫ばないでくれる！？ そんなに耳悪くないからね、俺」
ぎゃあぎゃあとはしゃぐ私に、鼓膜破れちゃうじゃんかよ〜、と文句を言う三橋くん。
私と三橋くんは今、物陰に隠れてとある人を尾行している。
その標的は――――伊藤くんだ。
「いつまでやんの〜？ このストーカーごっこ」
「人聞きの悪いこと言わないの。だって三橋くんも気になるでしょ？ 伊藤くんの彼女」
そう、つまりはそういうことだ。
三橋くんと一緒に下校していた私は、偶然にも彼女と歩いている伊藤くんを見かけた。
そしてなんだか気になってしまったので、そのまま尾行している、というわけである。
「いや別に気になんねぇよ、俺伊藤の彼女知ってるし」
「えぇっ！？」
なんということだ、じゃあ私だけ知らなかったというなのか……！
なんだか仲間外れにされた気分になりながら、それにしても、と思ったことを口に出す。
「伊藤くん、彼女の前だとほんっとダメ人間になるんだね……」
いつもの格好いい伊藤くんはどこへやら。
今日はチョコチップパフェ食べようねー、なんて言ってニコニコと笑っている。
「……というか、ねぇ待って伊藤くんの彼女めっちゃ可愛くない！？ 横顔めっちゃ綺麗なんだけど！」
「だぁらうっせぇんだよ！ そんな甲高い声で叫ぶな！」
「ちょっと三橋くん静かにして！ バレちゃうでしょ！？」
「理不尽過ぎるねホント！？」
「あれ、三橋と……A、ちゃん？」
私たちの大声に気付いたのか、伊藤くんが不思議そうな顔で振り返った。
次いで彼女さんが「えっ、三橋さん？」と驚いたような顔で呟く。
――マズい。バレた。
「……あ、あはは……ご機嫌よう、伊藤くん」
「伊藤、言っとくけど俺のせいじゃないかんね？」
責任逃れをしようとする三橋くんにデコピンをかましてから、曖昧な顔で笑ってみせた。
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相馬白楽(プロフ) - 841(やよい)さん» ありがとうございます……！！恐縮です！受験シーズンで更新遅めですが、何卒よろしくお願いします！ (2019年1月22日 15時) (
レス) id: abbe031de4 (このIDを非表示/違反報告)
841(やよい)(プロフ) - イラストもうまくて文章力も凄いです…！あなたは神ですね……！！ (2019年1月7日 14時) (レス) id: af225abe0a (このIDを非表示/違反報告)
相馬白楽(プロフ) - カナリアさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！これからも頑張って参ります！ (2018年12月8日 21時) (レス) id: 099d65d280 (このIDを非表示/違反報告)
カナリア(プロフ) - とっても面白いです更新頑張ってくださいとってもたのしみにしてます！ (2018年11月23日 19時) (レス) id: 0cf1c80018 (このIDを非表示/違反報告)
相馬白楽(プロフ) - 智世琴さん» わーっありがとうございます！文章力を褒めていただける日が来るなんて；；；； 地の文が多いのがクセで、かなり抑えたので不安だったのでそう言っていただけて嬉しいです！応援よろしくお願いします(∩´∀｀)∩♪ (2018年11月15日 18時) (レス) id: 83bc508e1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：相馬白楽 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/soranana/
作成日時：2018年11月14日 16時
