エピメディウム (ページ10)

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もうすぐ冬休みに入るっていうとき。

「Aと二人で帰るのなんか久しぶりだね」

「だね笑」

最近は京本くんに誘われるか、紗英ちゃんと北斗と三人で帰るかだったので、確かに紗英ちゃんと二人きりで帰るのは久しぶりだった。

「最近さ、A京本くんといい感じだよね」

「・・・え、そうかな笑」

「絶対そうだよ！よく一緒に帰ってるし・・・よかったじゃん」

「・・・うん」

そうにやにやして言う紗英ちゃんに照れてしまい、少し顔が赤くなった。

「でも、ちょっと寂しいかも笑」

「え、どうして？」

「前までは毎日Aと一緒に帰れたのに、今は王子に取られてるもん」

「取られてるって笑私は紗英ちゃんと帰るのもすごく楽しいよ笑」

「じゃあ王子と付き合っても私ともちゃんと遊んでよ？笑」

「付き合えるかは分からないけど、紗英ちゃんとはいつでも遊ぶよ笑いやだって言われても友達やめる気ないから笑」

「そんなの、私だってやめる気ないし笑」

そう言って、二人で笑いあった。

こんなに素敵な友達がいるのに、どうして私は。

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そうして迎えた冬休みは、紗英ちゃんや北斗と一緒に遊んだり、家族と過ごしたりであっという間に終わった。

そこで、京本くんとまだ連絡先を交換していないと気付いた。