二・暗闇から連れ出す

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Aたちの予想は的中。
その時俺たちはシェアオフィスのヤツらを締め上げてした。
ドーナツEPだけじゃなく、シャブまで…

くそ…



「Aちゃんになんかもらってたろ」

「あっ…そうだ、イライラした時にって…」



ポケットからそれを取り出し、包みを開ける。



「志摩にも、ってさ」

「じゃあ遠慮なく」

「いただきますっ」

「…珍しいな、オレンジピール入りか。うまいな」

「んま〜！やっぱAは天才だな！」

「しかも気が利く。
オレンジにはイライラを抑える効果があるらしい」

「そなの？」

「Aちゃんは、伊吹が感情的になることを予想してたってことだな」

「…Aには敵わねぇわ」

「さて、落ち着いたところで久住だ」

「あいつ何者なんだよ」

「…メフィストフェレス、かもな」

「あ？」

「悪魔の名前。甘い言葉で人間の魂を操る」

「むじぃよ何語？メケメケフェレットって」

「メフィっ…もぉいい」



志摩はいっつも難しい話をする。
…メケメケフェレット久住、どこだ。


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「隊長…」

"…これに関わってるのが女詐欺師M！
警察はこれを隠すために…"

「ハムちゃんが詐欺師なわけない！！！」

「A、落ち着いて。こんな虚偽、許されない」


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ピンポーン


"どーもー、警察でーす"

"児島弓快さん。開けてください"


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「要件はわかってますよね、この動画」

「なんで嘘流すの？」

「俺は真実を話しただけだ」

「これ、見てください」

「…なんだよ」

「うちのゆーしゅーなアシスタントが調べたデータ！
警察があんなとこで事件起こしたところで、なんのメリットもないんだよ。
お前俺より頭いーんだろ？
だったらちょっとは考えろよ！」


手渡した資料は、Aが調べたエトリと久住の情報。
成川に事情聴取した内容をもとに、浜田の中身が久住じゃないかと考えたらしい。


「浜田、存在しねーよ」

「…そんなはず！」

「あなたに一度でも浜田が存在する証拠を見せたことがありますか？」

「それは…」

「ないですよね。やりとりは全部、メールか？」

「…」

「よくそれでこんな嘘流してくれたな。
俺はまだいい。一般人を巻き込むな！！」

"1期総本部から機捜404宛。至急、本部に戻れ"

「404戻れだってよ」

「404…」

「俺らのコールサイン。
つか俺たち、なんもやましいことしてねーから。
ただの機捜の、臨時部隊だ覚えとけ馬鹿野郎」

「なんかあったら、連絡ください」

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