二・暗闇から連れ出す

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【BGM MIU404〜当番勤務は24時間〜】


「ん……藍くん…おかえりなさい」

「おっ、よぉ〜A。
着替えたんだな！そりゃそうか、あんだけ濡れたら。
その服も似合ってんぞ〜？」

「あの後、何があったの…？」

「え？なんだよ、何もねぇよ〜？
ハムちゃんも無事助けられたしっ！
成川も捕まえられたしっ！」

「藍くんの、心は？」

「…っ」

「今なんて言ってる…？」

「俺の、心…？」

「藍くんの身体も、心も。
今、泣いてるよ」

「やめろ…」

「やめない。もう我慢しないでよ…
藍くんは、私が守るから」

「そんなこと…言われたら…」



涙が止まんなくなるじゃんか…
ズリぃよ…

泣き続ける俺をAは抱きしめてくれた。
さっき成川を抱きしめたこと、羨んだからか？
…なんて。

Aの手は子どもをあやすように俺の頭を撫でてくれる。



「髪の毛、ふわふわだね」

「…っ…」

「今日の夜ご飯は、何にしようかな。
私の好きなハンバーグ作ろうかな？
ご飯をまぁるく盛って、旗とかさしちゃおうかな？
…なんか、楽しくなってきた！」

「くっ……っ」

「ご飯作ったら疲れちゃいそうだから、今日のデザートはフルーツにしよう。
たくさん買うものがあるね〜。
でも藍くん力持ちだから大丈夫か」

「当たり前だろ…俺だぞ」

「はい、失礼いたしましたっ」

「ん…」

「…たくさん溜め込んでたんだね。
ガマさんのことがあってから今まで。
人にはダメだよって言うくせに、自分のことも二の次にしてるよ？
だめだよ。」

「ごめんな。
…今度から辛くなったら、Aに充電させてもらおうかな」

「藍くんのハグ、私の落ち着ける場所、第一位！」

「ははっ、なんだよそれ、可愛すぎんだろ〜。
…ありがとな。
…ん。だいぶ落ち着いた」

「あっ、もう終わっちゃうの…？」



身体を離す途中にそんな可愛いことを言われたから…

Aと目があった瞬間、



「…へ…？」

「あ、ごめんつい」



Aに初めて、キスをした。

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