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「あっ、まだ車の中に荷物が残ってたよな〜。
…伊吹、取って来てくれ。
あ〜女性の荷物だから、Aちゃんにも行ってもらおうかな」
「私、行きますよ!」
「ハムちゃん!…は、ほら、荷解きあるからさ、ね?」
「あ、はい…?」
「Aちゃん、お願いしてもいいか?」
「…はい」
「Aちゃん、行こっか…」
淀んだ空気の中、2人でメロンパン号に向かう。
どうやって話しかけたらいいのかな…
車の中に乗り込むと、静寂に包まれた。
「Aちゃん」
「はいっ?!」
「そんな驚かなくても。
…俺さ、もっとちゃんとするから」
「え…?」
「志摩に言われて、気付いたんだ。
俺って危機感薄いんだなーって。
小さなことから不安要素を取り除けるようにする。
自己防衛ちゃんとする!
…これ、合ってる…?」
「志摩さんすごいですね」
「ははっ、俺もそう思う〜」
「私も…この前は避けてごめんなさい。
自分の無力さを痛感して…こんな素敵な人とは住む世界が違うんだなと思ったら、急に近寄れなくなって…」
「何言ってんの。俺全然ステキじゃないよ?
Aちゃんの方が数百倍ステキじゃん。
それにさ、お互い持ってないものがあるからいいんじゃんか。
補いあえる存在でいたいんだよ、俺は」
「なんか…夫婦みたい…」
「俺はそれもありだなって思ってる」
「へっ?!」
「ん?」
「えっと…思ってること、伝えてよかったです。
迷惑かけたくないっていう気持ちが先行して
失礼な態度をとってしまってたと思うので…」
「実はちょっと傷ついてた〜」
「ごめんなさい…」
「でも俺も、Aちゃんの気持ち考えられてない部分きっといっぱいあったし…ごめんね?」
「仲直り、ですね」
「ん。よかった〜このまま嫌われなくて…」
「私の方こそ!生きていけないかもって思いました…」
「きゅん…」
「…また、私のわがままきいてくれますか?」
「Aちゃんのわがままなら何でも聞くよ?」
「明日…伊吹さんのところに帰りたいです」
「…あーもーすき!
だいすきーーーーー!」
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終(プロフ) - 第一章がどれかわからないので教えてもらえると助かります (2021年1月18日 17時) (レス) id: 8e51380abb (このIDを非表示/違反報告)
おーたむ(プロフ) - リリアさん» こんな文才を褒めて頂けるなんて光栄すぎます!!!読み直してもらえる作品になっただなんて( ; ; )すれ違い、かしこまりました(^^) (2020年10月19日 8時) (レス) id: e55edcc942 (このIDを非表示/違反報告)
リリア - 凄く面白かったです!伊吹さんの優しさと夢主さんの健気で可愛い所が最高です。おーたむ様の文才に感動しました!何回も読み直してしまうほど好きです!すれ違いや喧嘩したりする話も読んでみたいです。これからも応援しております。 (2020年10月18日 3時) (レス) id: daabe5a53e (このIDを非表示/違反報告)
おーたむ(プロフ) - 由羽さん» 文面を褒めて頂けるなんて…ロス同じですね( ; ; )とても嬉しいコメントありがとうございます…!!!イチャこらと恋バナ、承知しました♪ (2020年10月15日 7時) (レス) id: e55edcc942 (このIDを非表示/違反報告)
由羽 - とても面白かったです。台詞も文章もとても素敵で毎日更新されるのを楽しみにしてました。私もロスが続いているので、できればまた書いていただけたら嬉しいです。(伊吹とのイチャイチャや、伊吹と志摩の恋バナを書いていただけたら嬉しいです)ありがとうございました! (2020年10月14日 19時) (レス) id: 7535220b5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おーたむ | 作成日時:2020年9月12日 14時