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大きく息を吸って、吐く。深呼吸をしてから下ろし立ての青いワンピースを鏡の前でチェックして、シースルーの靴下と運動靴を履いて待ち合わせ場所に向かった。彼女は半袖のシャツだがいつも通りの緑を基調とした服で、なんだかこちらだけ気合を入れてきたようになってしまった。
「新しい服かい？似合っているよ 」
「……本当？」
「無論だ。胸の下の切り返しがふんわりしていて君のイメージによく似合う。手触りも『サラ』『サラ』しているのだろうね。何しろ『新品』のようだから 」
謎のドヤ顔をしているが、褒め言葉でそこまで頭が回らなかった。……し、こういう顔のルドルフはだいたいダジャレを言っている。どこがダジャレなのか微妙に伝わらないため放っておくと、しょんぼりし始めた。
「行こうよ、ルドルフ 」
「…………ああ 」
手を差し出すと、ぎゅっとその手が握られた。握り返すと一瞬手を払われ、指を絡めるように握り直された。
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作者名：あきんど | 作成日時：2022年12月12日 21時
