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学園に戻るともちろんルドルフの無敗の三冠達成で話は持ちきりだった。デビューから八連勝。なんだか自分のことではないのに自分のことのように嬉しくなる。
「三冠達成おめでとう、ルドルフ 」
「ああ、ありがとう。君は来週だな 」
「うん、来週。今回現地まで応援に行ったんだから、次は来てね 」
「もちろん。……だが、二周連続で京都に行くのか 」
土産は何にしようか……。そう考えるルドルフだが、多分考えているのは土産ではなく駄洒落だろう。もうなんとなくわかるようになってきたぞ。
「ニシノライデンにも言えることだが、シニア級との戦いに先を越されてしまったな 」
「そうだね。あんた同期の間では最強だけど、シニア級になったらどうかわかんないしね…… 」
基本的に、悲しいことだが三冠ウマ娘のいる年は当事者以外はパッとしないことが多いらしい。だが去年の世代は例外的に強いウマ娘が揃っている。
「次走ジャパンカップだっけ？」
「その予定だ。シニア級ともだが海外との強豪ともやり合うことになる。第一回から意地を見せるどころかずっとやられっぱなしだ 」
「勝てそう？」
「勝ってみせるよ。だから君も勝ってくれ 」
「うん、もちろん 」
拳を突き合わせ、勝つと誓いを立てた。
惨敗する不吉な夢はまだ見るが、どうせ夢だ。振り切って勝ってやる。
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作者名：あきんど | 作成日時：2022年12月12日 21時
