検索窓
今日:17 hit、昨日:5 hit、合計:2,299 hit

47 ページ1

夏休みの間はガッツリ休養。それは予定に入っていたし、なんなら帰省も考えていた。でも準備も何もしてないし、絶対大叔母も日本に来てるから少し会いたくない。

それからルドルフは、ダービーの後は菊花賞と言っていたが海外に行く予定もあったらしい。最も七月の頭に右足を故障して取りやめになったけど。

「ルドルフ、明日から夏休みじゃん。映画行かない?」
「すまない、夏は生徒会の仕事で合宿の手伝いに参加しなければいけないんだ 」
「そっか……そういや庶務として入ったんだっけ 」
「ああ。シンザン会長がよく仕事を回してくれるよ 」

シンザン会長、というと間違いなくあの人だろう。走れば当然のように勝ち、悪くても二着までしか落ちない。連対率100%の六冠ウマ娘。

「それサボってるだけって言わない?」
「……まあ、そうとも言うな 」

六冠を獲っても本人はレース関係をかなり嫌がる。練習も真面目に取り組まないし「次のレースを練習として走るからいいでしょ?ねー」と担当トレーナーにぼやいているらしい。故に、合宿なんかも仕事をやりたがらないのだろう。トレーニングするのは自分じゃないのに。

「じゃあ夏休みはあたし一人かー…… 」
「なら、君も手伝いに来てくれないか?差し入れの買い出しや祭りでの生徒の見回りなど、手が足りなくなることも毎年多々あるらしい。ニホンピロウイナー先輩も来られるから、気に入られている君から頼めば他にも何人か手伝ってくれるはずだ 」
「いいけど、あの人苦手なんだよな…… 」
「何より私が、いつも君の顔を見ないと寂しくなるんだ。来てくれるね?」
「いいよ……何急に口説いてきてんの!?」
「おやすみ 」
「は!?普通この状態放っといて寝る!?」

ねー!とルドルフを揺すり起こしたが、本人は全く動じなかった。途中から「寝かせろ」と圧を感じたため、仕方なく自分も寝た。

48→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:あきんど | 作成日時:2022年12月12日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。