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香くんと話していたらすっかり日が暮れて暗くなってしまったので、私は家路を急いだ。
｢中国さん、ただいま帰りました｣
｢！おかえりある！ 連絡無かったから心配だったある……。そいや今日は随分遅かったあるね｣
｢あ、いや、その……連絡できなくてごめんなさい。ちょっと友達とのお喋りが弾んでしまって｣
｢そうだったあるか、まあ沢山話せる相手がいるってのはいい事あるね｣
もっと詮索されるかと思ったが、思ったよりもあっさりと終わってしまったので少し驚く。まあ、そもそも彼は過保護ではあるけれど、監視したりとか束縛したりとかそういうことをする訳では無いのだが。
｢あ、それからお前に言っておかなきゃいけないことがあるある｣
突然、中国さんは何かを思いついたかのように話し始めた。
｢さっき上司からいきなり連絡があって、明日1日家を開けることになったある……すまねえある｣
国という存在ゆえ彼が家を空けがちなのは前からだ。だからそれに関して私は特に気にもせず受け答える。
｢あっ、お仕事ですか？｣
｢まーそうある。本当はお前も連れていきたかったあるが交渉してみたら断られたある……｣
そりゃあ大国が仕事する場にこんな小娘がノコノコと着いていってしまったら問題でしょう、と私は心の中で小さくツッコミを入れた。
｢わかりました。1日だけでも何だか寂しいですね｣
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作者名：田中 | 作成日時：2018年5月22日 16時
