もう少しだけ待っとって ページ29
緑谷「ごめんね、痛かったよね」
と手を伸ばすがエリちゃんはビクッと身を地縮める
エリ「……あ」
貴『よく叩かれる人に見られる条件反射……エリちゃん、ほんなこつゴメンね、もう少し…もう少しだけ待っとて、絶対助けに行くけん』
今すぐ連れ出したい気持ちをグッと抑える
治崎「ダメじゃないかヒーローに迷惑かけちゃあ」
治崎の突然の登場に緑谷くんは困惑していた
治崎「帰るぞエリ」
次第に“嘘だろ”という表情になっていく
治崎「うちの娘がすみませんねヒーロー」
治崎はニコッと笑いながら軽く頭を下げている
緑谷くんの表情が見え難いように何気なく移動し翼で隠す
貴「いえ、こちらこそスミマセンでした……えっと、エリちゃんだっけ？怪我大丈夫？痛くない？」
エリ「・・・」
治崎「すみません…遊び盛りでケガが多いんですよ困ったものです」
貴「そうなんですか…それは大変ですね」
治崎「えぇ…」
通形先輩は、どんどんと顔色を悪くする緑谷くんのフードをパサリとかけながらフォローをいれ「素敵なマスクですね」と話題をそらす
治崎「御三方とも初めて見るヒーローだ新人ですか？随分と若い」
通形「…そうなんです!まだ新人なんで緊張しちゃって！さ！立てよ相棒まだ見ぬ未来に向かおうぜ」
とこの場をやり過ごそうと若干焦っている
治崎「どこの事務所、所属なんです？」
自分たちはまだ学生で職場体験して回ってるとはぐらかし、その場を去ろうとするがエリちゃんは、眼の前にいる緑谷くんをギュッとつかみ「いかな…いで…」と小さな声で震えながら助けを求めていた
緑谷「あの…娘さん、怯えてますけど」
治崎「𠮟りつけた後なんで」
通形先輩は余計な勘ぐりせずせず立ち去ろうと急かしている
貴「そっかー…怒られちゃったのか〜怪我も痛そうだし、悲しくなっちゃったのかな？」
そっと撫でながら髪の中と服に小さな白い羽を忍ばせる
貴『良かった、吸収は始まらないエリちゃんの髪の毛は今のところセーフみたい』
緑谷「いやァでも…遊び盛りって感じの包帯じゃないですよね……」
治崎「よく転ぶんですよ」
緑谷「こんな小さい子が声も出さず震えるって、普通じゃないと思うんですけど」
治崎「人の家庭に自分の普通を押し付けないで下さいよ」
無難にやり過ごそうとする通形先輩と、ヒーローが怯えた子どもをやり過ごすほうが不自然だと行動する緑谷くん
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むいちび(プロフ) - 桜丸さん» コメントありがとうございます😊楽しんでいただけて嬉しいです！更新頑張ります💪 (4月4日 9時) (
レス) id: b6b8b2a1d4 (このIDを非表示/違反報告)
桜丸 - ショートくんの女の子の日のくだり好きですwそして相澤先生カッコ良すぎます！！ (4月3日 22時) (レス) @page21 id: 37828d0683 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むいちび | 作成日時：2023年8月2日 16時
