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作戦変更 ページ40

雛鶴の危機に、Aの体は既に動き出していた。

帯がしゅるしゅると周りに纏わりついて、宇髄さんは動くことができない。

自分の周りの帯を避けながら、炭治郎の元へ向かう。

炭治郎の周りが一番帯が薄い。
警戒されていないのは、今一番可能性があるのは炭治郎だ。

賭けるしかない。炭治郎は出来る奴だ。

炭治郎の周りの帯を、斬り落としながら叫ぶ。

「炭治郎、跳んで!!」

その言葉と同時に、炭治郎は水を纏いながら屋根の上へと跳躍する。

次は宇髄さんだ。

帯の数が多い。

堕姫の背中。帯の根元に近い部分。あそこなら3回斬れば帯が全部斬れる。

瞬時に判断したAは頭で思い描いた通りの動きを再現する。

「氷の呼吸 参ノ型 流氷演舞」

三回の斬撃で、帯は全て地に落ちた。


「竈門炭治郎、お前に感謝する!!」

宇髄さんの声だった。

宇髄さんは妓夫太郎の背後から頸へと刃を向けている。

炭治郎と宇髄さんの刃が、妓夫太郎の両側から迫っていた。


ガキィン、と金属の音がする。

だめだ、この音は斬れていない。

妓夫太郎の頸は、両手に持った鎌によって守られていた。


すぐに妓夫太郎の元へと跳躍して刃を振るおうとするが、間に合わない。

先程よりも少し速度が落ちていた。

技を乱発した反動が、徐々に体を蝕んでいる。


宇髄さんがもう片方の刃で鬼の頸を狙う。その時。

ぐりん、と鬼の頸が真後ろに回転して、宇髄さんの刃を口に咥えて攻撃を防いだ。

鬼のもとに辿り着き、鬼の頸に刃を振るおうとした時。

ビリ、と空気が震えた。

「A!防御!」

宇髄さんが叫ぶと同時。先程の広範囲の血の鎌が辺りを覆った。

宇髄さんは、鬼と一緒に屋根から降りて攻撃範囲を狭めてくれている。

炭治郎の前に立ち、技を放つ。

「氷の呼吸 参ノ型 流氷演舞!」

血鎌の攻撃を防いでいると、「危ねぇぞ!」という声が聞こえた。伊之助の声だ。

無数の帯を振り乱した堕姫と、伊之助と善逸が同時にやってきた。

「作戦変更を余儀なくされてるぜ!!蚯蚓女に全然近づけねぇ!」

「鎌の男よりもまだこちらの方が弱い。まずこっちの首を斬ろう!」

「炭治郎!こっちの男の方は宇髄さんとどうにかする!炭治郎は女の方をお願い!」

そう言うと同時に私は宇髄さんの元へと跳んだ。


「作戦変更したところで勝てねぇもんは勝てねぇんだよなぁ」

ストン、と宇髄さんの横に着地する。

「まだわかんねぇぜ」

宇髄さんと妓夫太郎の顔には笑みが浮かんでいた。

五つの型→←危機



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設定タグ:鬼滅の刃 , 冨岡義勇   
作品ジャンル:アニメ
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弥月(プロフ) - kannaさん» こちらこそありがとうございます!応援してます! (2019年10月13日 9時) (レス) id: 6d130177f0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - 弥月さん» コメントありがとうございます。初めての投稿になるため不安でしたが、そう言っていただけるととても嬉しいです。読んでいただいて、本当にありがとうございます。続き、頑張って書きますね!! (2019年10月13日 7時) (レス) id: 73f13c0ff4 (このIDを非表示/違反報告)
弥月(プロフ) - コメント失礼します。最初から一気に読ませていただきました!言葉では表せない程夢主ちゃんの心の強さや優しさが本当に素敵だなと思いました!言葉おかしかったらすみません…!続き、楽しみにしています!(*´`*) (2019年10月13日 4時) (レス) id: 6d130177f0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - アーロさん» 申し訳ありませんでした。こちらの確認不足です。オリジナルタグ外しましたのでご確認ください。 (2019年10月12日 11時) (レス) id: b959b235dc (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - かなとさん» 申し訳ございません。こちらの確認不足です。オリジナルタグ外しましたのでご確認ください。 (2019年10月12日 11時) (レス) id: b959b235dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kanna | 作成日時:2019年10月12日 10時

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