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形勢逆転 ページ47

妓夫太郎からの思いがけない提案に、炭治郎は目を見開いていた。

「鬼になれば一瞬で強くなれるぜ。不自由な肉体とはおさらばだ。なぁなぁどうする?」

炭治郎は、妓夫太郎の言葉を聞くと顔を上に向けた。

「悔しいんだなぁ自分の弱さが。人は嘆くとき天を仰ぐんだぜ。涙が溢れないようになぁ」

妓夫太郎の言葉を否定するかのように、炭治郎は強い声で言葉を紡ぐ。

「俺は…準備していたんだ。」

瞳には、闘志が宿っていた。

ゴン、と言う音を立てて炭治郎の頭突きが妓夫太郎へと入った。

「お兄ちゃん何してるの!早く立って!」

堕姫が焦ったような声をあげていた。なにを警戒する必要がある?ただの頭突きだろう。

そう思って体を動かそうとした時。

体に違和感があることに気付く。体がうまく動かせない。

何故、と下に視線をやると、太腿にくないが刺さっているのが見えた。

先程の、藤の毒が塗られたくないだ。

その瞬間、炭治郎がしていた行動の本当の意味を理解する。

くないは忍の女と接触した時に渡されたのだろう。
そして、遊女の香り袋をひっかいたのははくないの毒の匂いを隠すため。


こいつ。弱いくせに。人間のくせに。

何故折れない。

なぜ俺を倒そうとする意志がブレないんだ。


そう思う妓夫太郎の体は動くことは無く。

頸には炭治郎の刃が振り下ろされていた。



斬れろ、斬れろ!!と心の中で叫ぶ。

あの日、煉獄さんを死なせることになった弱い自分が頭に思い浮かぶ。

必ず勝つ。強い意志を持って刃に力を込めた。


「ちょっとうそでしょ、そんな奴に頸斬られないでよ!!」

そう叫ぶ堕姫の耳に、強い踏み込みの音が聞こえた。

まるで雷のように空へと突き進むその影は、黄色の髪を月夜にきらきらと輝かせて堕姫の前へと姿を現した。

(こいつ、あの瓦礫から抜けやがった!!)

堕姫は、目の前に現れた善逸の姿に動揺を隠せずにいた。

「雷の呼吸 壱ノ型」

帯を足場にして、相手の元へと跳躍する。

「霹靂一閃」

帯が迫る。しかし、善逸の速度は今までの物よりも数段上がっていた。

「神速」

善逸の口はそう呟くと同時、堕姫の頸に刃を通していた。

霹靂の神速は足が駄目になるため二度しか使えない。

一度、瓦礫を抜けるために使ったため、善逸の足はぼろぼろだった。

(炭治郎がこの千載一遇を作った。絶対に斬る!)



その様子を耳で聞き取る人物がいた。

紫陽花羽織の少女は、毒が回った体で策を練る。鬼の頸を斬るために。

透明→←鬼からの提案



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設定タグ:鬼滅の刃 , 冨岡義勇   
作品ジャンル:アニメ
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弥月(プロフ) - kannaさん» こちらこそありがとうございます!応援してます! (2019年10月13日 9時) (レス) id: 6d130177f0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - 弥月さん» コメントありがとうございます。初めての投稿になるため不安でしたが、そう言っていただけるととても嬉しいです。読んでいただいて、本当にありがとうございます。続き、頑張って書きますね!! (2019年10月13日 7時) (レス) id: 73f13c0ff4 (このIDを非表示/違反報告)
弥月(プロフ) - コメント失礼します。最初から一気に読ませていただきました!言葉では表せない程夢主ちゃんの心の強さや優しさが本当に素敵だなと思いました!言葉おかしかったらすみません…!続き、楽しみにしています!(*´`*) (2019年10月13日 4時) (レス) id: 6d130177f0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - アーロさん» 申し訳ありませんでした。こちらの確認不足です。オリジナルタグ外しましたのでご確認ください。 (2019年10月12日 11時) (レス) id: b959b235dc (このIDを非表示/違反報告)
kanna(プロフ) - かなとさん» 申し訳ございません。こちらの確認不足です。オリジナルタグ外しましたのでご確認ください。 (2019年10月12日 11時) (レス) id: b959b235dc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kanna | 作成日時:2019年10月12日 10時

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