【wrwrd】追求者も我々だ

追求95個目 ページ46

　
　
あの後､適度に睡眠を取り目覚めた彼女は､しんぺい神にこってり怒られた｡

睡眠不足の原因から､その後の自身の不調まで｡
正論に正論を重ねたしんぺい神の言葉に､最早言い返す言葉など彼女には何もなかった｡



｢気付かんかった大先生も大先生やけど､それ以上に自分で言わんと!｣



巻きぞいで､大先生も一緒に怒られる破目になってしまうのだが｡
此ればかりは誰も反論など出来なかった｡

途中､書類未提出の大先生を回収しに来たトントンのお陰もあって
何とか無事(?)､長時間にわたるお説教を終えた訳であるが｡



｢皆心配しとった､無理はあかんよ｣



優しく､そう呟かれた言葉は
何処か温かみがあって､懐かしい感じがした｡




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医務室を出ると外には緑の姿が見えた｡
此方を確認すると､ひらひらと手を振って歩いて来た｡

先程鬱先生に聞いた話だが､倒れた時に支えてくれたのは彼なのだという｡
偵察を終え買い物を済ませた後に､私等の姿が見えて付いてきたと言う話だ｡


｢やっと目覚めたん?｣
｢お蔭様で､助かりました｡有難う｡｣


そう言うと彼は｢別に大した事ないで｣と笑って
此方の目元を､優しく親指で人撫でした｡

やけにそれが心地良くて､
もし猫だったのならば喉を鳴らしていたと思う｡




所で彼は何故､此処で待って居たのだろうか｡



やっと､と言う位は待ったと言う事は間違いなさそうだが｡




不思議に思っていると､
ゾムは何かを思い出す様にして､此方を見た｡




｢大先生がな､買った荷物何処に置けば分らんかったらしくて｡｣




成程｡



　

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