追求36個目 ページ36
沈黙の空間｡
お互いの視線だけが交差していく｡
その空間で､ほらそんなに睨むなて､と声が医務室に響く｡
｢Aちゃん急にごめんな､ちょっと顔合わせ位せなあかんと思うてさ｡｣
｢はぁ､｣
最初に口を開いたのは､表情を見る事が出来ないしんぺい神｡
申し訳なさそうに手を合わせている｡
対して私は戸惑いつつも､返事をしてしまった｡
こんなにも人数が居られてて､平然と出来る方が不思議なもんだ｡
｢体調はまだ優れないかもしれんけど､ちょいと我慢してな｡｣
はて､一体何を我慢するのか｡
今の自分にはさっぱり分らなかった｡
｢本来なら､君は我らが総統とご対面やった筈なんやけど｡｣
こんな状況になってしまった訳だし､としんぺい神は横に視線を促した｡
釣られて私も其方を見ると､其処には顎に手を触れて腕を組む､金髪で紅眼の人物｡
誰だ､何て見つめていると､
向こうも此方を見て､ふむ､何て呟き､その場から一歩出て｡
｢初めまして､だな｡｣
想像していた何倍も低い事に驚きつつ､何処かで聞いた声だと考える｡
それも最近の話だと思う｡
｢私はグルッペン･フューラー｡この国の､総統だ｡｣
聞いた瞬間､背筋が一瞬にして凍った｡
目の前の存在を､認識して理解して｡
｢正確には､先程ゾムと戦っていた時途中に割り込んで､出会っているのだが｡｣
そうだ､この声はその時に｡
最後に聞こえたあの声と､確かに一致する｡
それを改めて理解すると､何時もの癖で､気が付いたらつい殺気が出る｡
警戒心が強くなってしまうのだ｡癖だから､そう簡単には治せず｡
すると､何処かから漏れる様に､殺気が溢れているのを察知する｡
彼奴だ､緑色の､
お互いの視線が交差して､相手の足が横にずれ､低い体勢に､
｢止めとけゾム､トントンに粛清されてお仕舞やぞ｣
やるなら後でも十分に出来るんやから､何て言いつつ緑の奴の腕を掴む｡
その彼もまた､顔が見えない｡しんぺい神と同じ様に｡
ピンクのヘッドフォン､オレンジの服｡
｢君もさっさと殺気解きや､解く理由はどうせこの後分かるだろうから｡｣
??
彼は一体､何を言っているのだろうか｡
そんな私の考えを感じ取ったのか､口元に薄らと笑みを張り付けた相手｡
何だか嫌悪が差して､静かに相手に従い殺気は解いた｡
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代口 - eiさん» 見直しました所､誤字の箇所確認致しました｡訂正させて頂きます､大事な場面での誤字は恥でしかない…ご指摘有難う御座います!今後も追求者と我々だ､を宜しくお願い致します｡ (2020年3月2日 23時) (
レス) id: de8de63fc5 (このIDを非表示/違反報告)
ei - グッルペンになってるところありますよｗ (2020年3月1日 20時) (レス) id: 9d4306ee6c (このIDを非表示/違反報告)
代口 - ゆきさん» 親戚の出番一度のみなので､時間ある時にまた絡みを書きたいなと思っております…ｼｭｰ… (2019年12月14日 19時) (レス) id: 9e6428ffc4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - 親戚wwクリチャン (2018年9月4日 22時) (レス) id: 4e186dbe54 (このIDを非表示/違反報告)
代口 - 考慮させて頂きます｡貴重な意見有難う御座いました｡今後の更新からはなるべくわかりやすく書いていく様に意識させて頂きます｡長文失礼致しました｡ (2017年10月29日 17時) (レス) id: 2ab2960f5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：代口 | 作成日時：2017年1月4日 22時
