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[No side]
場所は戻って真選組屯所。Aが出ていった一室では、未だ気まずい空気が漂っていた。
近藤も土方も、Aに逃げられた松平を放っておくわけにもいかず、そのまま部屋に引きずり込まれるように入り、恐る恐る座った。
気まずさに負け、ときどき話題を振るが松平は全くの無反応。二人の額を流れる冷汗は止まることを知らないようだ。
当の松平は、煙草をふかしながら少し曇天模様の空を見ていた。天気予報によると、江戸区域は雨は降らないそうだが、その周辺地域には所々降るところもあるらしい。
すると、今まで近藤たちがいくら声をかけてもだんまりだった彼がゆっくり口を開いた。
言うことを躊躇うような…そんな感じで。
松平「……あいつに初めて会った日も。こんなァ、天気でよォ。」
あいつとは、もちろんAのことである。松平は晴れることのなさそうな空の遠くを見ているように、どこか父親のソレを思わせるような目をして、言葉を続けた。
松平「……あん時は、あいつも。空と同じような目ェしてやがったァ。」
挿絵7
綺麗な、透き通る、光り輝き、晴れ渡る銀色の空のような色をした目なのに、どこか光のない……そんな感じの目だった。と。
彼の口から紡がれた言葉は、今の彼女からは想像もできないような表情を連想させるものだった。近藤も土方も、真剣な顔で話を聞いていた。
しかし、次に出た言葉により、二人の顔は驚愕したものへと変わる。
松平「あいつに会ったのは、俺もまだピッチピチの新米警官でよォ。あいつはまだ14かそこらのガキ。
それなのに何故か会ったのは、事件現場だった。」
近藤・土方「「…は、…?」」
なんで。と言いたげな様子の二人。松平が話すには、当時、事件現場の近くに松平が来るよりも先に居合わせたAが、現場に居た検視官よりも正確な検視をしていたという。
それを聞いていた近藤は、何故彼女がその時虚ろな目をしていたのかを尋ねた。
今の彼女は、検視しているときこそ活き活きとしていると言ってもいいほど、自身の職を好んでしているように見える。
とても虚ろな様子など感じ取れるところは無いのだ。
しかし、松平はその質問に答えることなく帰ろうと腰を上げた。人の過去は他人から聞くのではなく、直接本人から聞けと。そう言っているようだった。
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メガネ
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沖田総悟
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やっさん☆(プロフ) - アリス・キーリングさん» アリスさん、お久しぶりです!いえいえ!またいつでも描きますからね!神威くんですね!分かりました!頑張ります! (2018年3月16日 20時) (レス) id: ba0fdaeef3 (このIDを非表示/違反報告)
アリス・キーリング(プロフ) - やっさんお久しぶりです!絵とても助かりました!神威の絵わたしもみてみたいです! (2018年3月15日 22時) (レス) id: 39d8d2a89c (このIDを非表示/違反報告)
やっさん☆(プロフ) - なるかさん» なるかさん!!お久しぶりですゥゥゥ!!続編でもこうして会えるなんて、嬉しいことこの上ないです。・゚・(ノД`)・゚・。神威くんですね!!分かりました!!挿絵も頑張ります!密かに神威くん描きたかったのでっ(*´∪`*)いつも読んでいただきありがとうございます! (2018年3月14日 14時) (レス) id: ba0fdaeef3 (このIDを非表示/違反報告)
なるか(プロフ) - こんばんは!お久しぶりです。何回かリクエスト来ていると思いますが、私も神威が良いです!できれば夢主と神威の挿絵も見てみたいです!よろしくお願いします(^^) (2018年3月13日 23時) (レス) id: 985c8767ca (このIDを非表示/違反報告)
琴音(プロフ) - やっさん☆さん» ありがとうございます!よろしくお願いします! (2018年3月10日 21時) (レス) id: 2a37d15bcc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やすは☆ x他1人 | 作成日時:2018年3月3日 17時