愛がいつつ ページ5
北side
"氷の転校生"
その噂は3年生でも話題になっとった。
侑のクラスに転校してきた、向井Aさん。
侑に聞いて、それを簡潔に言えばクラスの人と壁を作っとるって感じか。
なんで、他学年の転校生の事を気にしとるかというと。
………見てしもうたからや。
向井さんが、校舎裏のほとんど、というかぜったい人がおらん所で犬を世話しとる所を。
転校生やから、迷ったんかな?と思ってこっそりついて行けば、犬の世話をしとった。
それもこまい、弱っとる犬。
今日も、そこにおるみたいだった。
「その犬、弱っとるみたいやな」
向井さんは、目を大きく見開いて、吃驚しとる。
なんでここにおるん、とでも言いたげな表情だった。
「この前見たんよ。向井さんがここに行くのを」
「……な……内緒にしてくれませんか」
「おん。もちろんそのつもりや」
だから、またここに来てもええ?と言ってしまった。
なんでこう言ったのかは俺には分からんけど、なんか言ってしまった。
「………どうぞ」
「おおきに」
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作者名:こわこ | 作成日時:2020年11月3日 18時