恋、始めました 〜１年目�ァ� ページ49
女装と言っても。衣装、ウィッグ、メイク……と準備は多岐にわたる。予想通り、他薦された玄樹には題材選択の自由が与えられたのだが。正直、どちらでも扱いは変わらない気がして。ならば準備しやすい方でとコメントし、実行委員会で【白雪姫】に決定したと聞いて数日。
「実は、この手のエキスパートが友達にいて」
担任兼、実行委員長の河合は言った。
「だいたいの背格好を伝えたら仮縫いできて」
衣装が、仕上がってきたらしい。
「もちろん、本縫いは今日の採寸後なんだが」
「……えっと。当日、ステージには僕一人で？」
「劇じゃねえから小人はいねえけど。司会と、発表時は別のエントリーもいるにはいるかな」
要は、相応の時間と視線に晒される訳で。
「お妃役は無理だし。後は王子か、狩人かな。人数の都合がついて作品世界に登場するのは」
「あ、でも……王子役、って確か……」
「そうなんだよ！参加は在校生だけなんだ！」
作品のラスト、仮死状態から蘇生するには。
「職員参加アリなら、付き添ってやれるのに」
「いえあの、お気持ちだけで」
相手が誰であろうと、さすがに公衆の面前であのラストは遠慮したい所だ。で、あれば狩人役で誰か。できれば、気心の知れた誰か。
「これって、学年対抗なんですよね」
「まぁ、あくまで添え物って立ち位置なら別の学年でもできなくはないぞ。当てがあるのか」
「今、思いついただけなんで」
「そっか、まぁ頼むなら早い方がいいぞ」
確かに、衣装その他の手配もある。ある程度年数を重ねたイベントなので、過去に似た役の衣装があれば代用はできるだろうが。
「あ、衣装合わせの方。来られましたよ」
採寸は応接室近くの空き教室が宛がわれた。
「友達の紹介だし信用はしてるんだが、なんかあったら遠慮すんな。俺はちょっと外すけど」
空き教室では、仮縫いしたドレスの試着と。いくつか用意されたウィッグとの色合いを見る手筈になっていて。姿見のない部屋では、自分で全体を確認することはできないけれど。
「うん、良い感じ。せっかくだしメイクの色味も試そうかな。あ、メイクポーチ車から取って来るから待ってて？」
「え、ちょ……」
そこまでは、聞いていないのだけれど。と。
追いかけようと開いた扉の向こう。
「……なぁ、確かこいつ平野と一緒にいた……」
背後で、嫌な空気が取り巻いた。
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さくら - はじめまして。読ませていただきました。ご本人様達とは関係はないですよね？ (6月13日 12時) (
レス) @page18 id: a57f5c49bf (このIDを非表示/違反報告)
黒那智(プロフ) - アリスさん» こんばんは、コメントありがとうございます★ゲームもどき文化祭が一区切りついたら、おばちゃんネタは私も好きなのでそれも良いかな(笑)。移転目前ですが、２でもよろしくなのです(^-^)/ (2019年10月21日 1時) (レス) id: bd09ac7e96 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - どれも好きな作品ばかりですし、次のお話のネタ達も楽しみですが、またしても掃除婦が気になってます(笑)こればかり言ってますね(笑)よければまたお願いします( *´艸｀) (2019年10月20日 23時) (レス) id: bb1ea8dca7 (このIDを非表示/違反報告)
黒那智(プロフ) - もっちさん» コメントレスありがとうございます(^-^)/掃除のおばちゃんネタはノリで始めたのですが(笑)意外とご好評いただいてます。そろそろお話が満杯なので、移行先でもよろしくお願いします★ (2019年10月14日 12時) (レス) id: bd09ac7e96 (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - お返事をありがとうございます。脳内で実写化して楽しみます。実は掃除婦は見たがすごくツボで大好きなので、またお時間あれば続きをお願いします♪ (2019年10月14日 11時) (レス) id: 32e719aafe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒那智 | 作成日時：2019年2月3日 22時
