お願い！兎さん！《番外編》

あなたと一緒にしたいこと ページ9

やはりよくわかない世界線
本当によくわからない

✂


「お兄ちゃん、見て」

私は胸の前でハートを作ってみせた。お兄ちゃんは私が何をしたいのか理解できず、首を傾げている。

「……ハートだな。それがどうした」

まぁそうなるよね。だって何も言ってないもん。ほらほらお兄ちゃん困ってる。何が正解だったんだ？とか考えてそう。私も何故こんなことをしたのか分からない。急にやりたくなったからやっただけ。

「お兄ちゃんも一緒に」
「えっ」

お兄ちゃんの手を無理矢理動かしてハートにしてあげた。すごい戸惑ってる。

「お兄ちゃん可愛い〜」
「おい……本当に思ってるのか？」
「思ってるって。あっ、そうだ！」

お兄ちゃんは胸の前でハートを作ったまま私をじっと見つめている。私はスマホを取り出すとお兄ちゃんのハートを半分割った。そしてそこに私の手をくっつけた。2人で1つのハートだ。

「じゃあ写真撮るよー」

お兄ちゃんが色々言ってるけど気にせず写真を撮る。
撮った写真を確認すると何だかんだいって笑顔だった。

「戦兎くんに送っていい？ってもう送ったけど」

「おい！はぁ……まぁ構わないが」
「お兄ちゃんいい笑顔してたよ！」

そういうとお兄ちゃんは見せてくれと私のスマホを取り上げた。待って、届かない。

「お兄ちゃん！ごめん！私が悪かった！消さないで！！」

満足したのか私にスマホを返してきた。そして爆弾を落とす。

「遥香も悪くないんじゃないか？」
「えっ、そ、そうかなぁ……？ありがとう」

まさかそんな風に返ってくるなんて思ってなかったから動揺してしまった。


そのときのお兄ちゃんは一番清々しい顔をしていた。




おまけ


.戦兎くん見てー
.画像

桐生戦兎えっ、内海さんどうしたの
桐生戦兎まぁ、仲が良さそうでよかった


(この画像が送られてきた俺はどう反応したらいいんだ……)




上司とその妹(思いを寄せている)の画像が送られてくる戦兎くんが一番可哀想

妹の熱いアイドル活動！→←成彰くんと呼ばせたい

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